見えない星 ページ10
緑「亮ちゃん…」
綺麗なタレ目から流れ落ちる雫を親指で何度も拭う
涙を流す亮ちゃんをただずっと見つめ続けた
亮「ｸﾞｽｯ…はぁ…」
俺は…何をしてやれるやろ…
亮ちゃんを苦しみから救うには…どうしたら…
緑「…亮ちゃん？」
亮ちゃんと視線が合ったのを確認してから
ゆっくりと唇を重ねた
亮「ん…」
泣くほどの苦しみを消してやりたかった…
何も考えられんようにしたりたかった…
キス…したかった…
緑「ﾊｧ…亮ちゃ…」
亮「ﾊｧ…」
亮ちゃんが拒まないのを確かめてから
もう１度唇を重ねる
今度は深く…長く…
胸にしがみつく亮ちゃんの手をとり恋人繋ぎで握り
後頭部に手をあて亮ちゃんの口内を隅々まで味わう
亮「ﾊｧ…んっ」
たまに漏れだす亮ちゃんの甘い吐息が俺の腰を刺激した
緑「亮ちゃん…ﾊｧ…」
涙でうるんだ瞳と艶のある唇…
この顔を俺以外にも知っとるヤツが居る…
ソイツのせいで亮ちゃんは…
緑「亮ちゃん…
亮ちゃんにこんな痕残すんは…誰…？」
亮ちゃんは小さく首を横に振った
緑「亮ちゃんを助けたいねん…」
繋いだ手に力がはいる
緑「兄貴…？」
首を横に振る
緑「…………おっちゃん…？」
亮ちゃんが躊躇いながら頷いた
緑「っーー(怒)」
亮ちゃんをきつく…きつく…抱きしめる
父親からこんな痕つけられるような事されて…
一人でずっと悩んでたんよな…
辛かったな…
亮ちゃんの顔を上げさせてまた唇を塞ぐ
亮「ん…」
見つめ合いながら舌を絡め合う
緑「ﾊｧ…亮ちゃんの痕…俺が全部消したるから
見せて…？」
ボタンを外しながら亮ちゃんの唇を啄むと
亮ちゃんの手が微かに震えだす
緑「大丈夫やから…な？」
月明かりと街灯のあかりで照らされた身体には無数の痕と…
緑「…っ」
殴られたような大きな痣がいくつもあった…
亮ちゃんが俯き呟く
亮「汚いから…そんな見んでや…」
正直泣きそうんなった…
細い痣だらけの亮ちゃんの身体…
亮ちゃんの胸に唇を寄せ痕を消してやる
亮「っ」
亮ちゃんをそっと寝かせて全ての痕を消してやる
亮ちゃんは夜空を見上げながら一筋の涙を流した
亮「やっぱ…何も見えへん…w」
緑「すぐに俺が綺麗な星…見せたるよ…」
亮ちゃんの唇をくわえこみ
何度も角度を変えながらキスを繰り返した
俺が…
暗闇から引っ張り出したるから…
亮ちゃん…
俺の手…離したらあかんで…？
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作者名：きっちょ | 作成日時：2016年8月24日 21時
