☆可愛い子ほど虐めたい 2 ページ32
SGside
ああ、ヒョンに子供だって思われちゃった。
自分の感情もコントロールできないんだって思われちゃった。
何も見たくなくて、俯いたまま固く目をつぶった。
どんどんと暗くなっていく心と比例して、息がしづらくなっていく。
やめて、嫌わないで。
僕の裏打ちされた叫びだった。
「ごめん、ごめんね。」
ヒョンは悪くないよ。そう言いたかったのに、喉がくっついたみたいで声が出ない。
「だから、お願い。泣かないで。」
はっとした。頬を熱いものが伝うのに、その時初めて気づいたんだ。
僕、泣いてたの?
閉じていた目を開くと、そこには涙で霞むAヒョンの姿があった。
「ヒョンが悪かったよ。ダイエット邪魔してごめんね。」
ヒョンはおろおろと忙しなく動いていて、さっき大人な対応を見せた人と同じだとは、到底思えなかった。
思わず笑ってしまった。その反動で、涙が沢山流れ落ちていくのを感じた。
そんな僕の様子に、ヒョンはまだよく理解できてないみたいで少し困惑気味だ。
本当に、ヒョンは僕の気持ちが分かってないんだから。
どうせ僕がダイエットを邪魔されたせいで泣いてると思ってるんでしょ。
違うよ。僕が泣いてるのは、
──やっぱり、ヒョンには教えてあげない。
ヒョンは超能力者じゃない。僕の全てを分かって、なんてワガママはヒョンを困らせるだけ。
でも、僕はそのワガママをこれからも止められない。
「ごめん、後でいくらでも聞いてあげるから今はこうさせて。」
僕を包み込むように抱きしめてくれるヒョンには、きっと言葉なんかいらない。
ヒョンは鈍感だけど、人の心を大切にできないほど鈍感じゃない。
だから、頑張って僕を理解しようとしてくれる。それが僕には嬉しいんだ。
SG「…いいよ、気にしてないよ。」
こんなに泣き腫らして、誰が聞いたって嘘だって分かるだろう。
みんなは強がりだって思うかもしれない。
「……ありがとう。スングァナは優しいね。」
ヒョンの腕に力がこもった気がした。
ねえ、ヒョンなら僕の言葉。分かってくれるよね。
僕はヒョンの背中に腕を回した。
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かなり大幅にお話を書き換えました。前の方が好きな人が多かったら直します。
ダイエット中って情緒不安定になっちゃうんですよね。
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幽玄(プロフ) - 雪乃さん» コメントありがとうございます!凄く励みになりました! (2021年8月19日 8時) (レス) id: c1524b22b1 (このIDを非表示/違反報告)
雪乃 - こんなに可愛い主人公がマンネじゃなくてじゃなくて95lineでもない設定が初めてなので他にはない作品で楽しく見させていただいてます!これからも読ませていただきます!毎日楽しみにしてます^^ (2021年8月19日 7時) (レス) id: c00bda6811 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:幽玄 x他1人 | 作成日時:2019年12月6日 21時