☆可愛い子ほど虐めたい SG ページ31
SGside
「スングァンこのお菓子美味しいよ 一緒に食べよ？」
「スングァンこのジュース好きだよね？」
「スングァンチキン頼んだんだけど、食べるでしょ？」
満面の笑みで話しかけてくれるAヒョンに、いつもの僕だったら喜んで食べると言っていただろう。
そう、いつもの僕だったら…。
．
SG「ヒョン！いい加減にしてください！！」
我慢できなくなった僕は思わず声を荒らげてしまった。
そんな僕を見てヒョンは、困り眉になってしょんぼりしている。
いつもなら、ここで許してる。でも、今日は何かが違った。
なんで、僕が悪いみたいな感じになってるの。そう思ってしまった。
今日一日だけで両手じゃ数えられないくらいの回数、ヒョンが僕に食べ物を勧めてきたのが悪いでしょ。
SG「僕ダイエットするって言いましたよね！？」
「ぅ、だって…」
SG「だってなんですか！」
信じられないほどヒョンの目が泳いでいて、一向に僕と目を合わせようとしない。
それに腹が立ってしまって、つい強い言い方になってしまう。
そもそも、ダイエットをすることになったのはヒョンせいでもあるんですよ。
ヒョンはいつもの僕にお菓子を食べさせようとしてくる。
断ろうと思ってもヒョンが、いらないんだね。ごめんね、と悲しそうに言って来るから断ろうにも断れない。
このヒョンは自分の顔の良さを無意識に利用してくるから本当にタチが悪い。
少しの無言の後、ヒョンは泳がせていた目で僕のことをしっかりと見つめてきた。
「ごめんね。」
その真剣な眼差しにたじろいでしまった。あまりにも真面目な顔つきだったから。
ぐっと堪えて怒った顔を保つ。
SG「別に、謝られたって、」
「本当にごめんね。スングァンは真面目にダイエットしようって思ってたんだよね。」
被せるように発されたヒョンの言葉は、いつもの優しい軽い言葉じゃない。
心がこもった重みのある言葉だ。
「スングァンの気持ちも考えるべきだった。押しつけてごめん。許してくれる？……いや、許してくれないよね」
最後の方はとても弱々しい声だった。
不安なんだろう。ヒョンは他人に気を使いすぎるから。
SG「……本当に、僕の気持ち、何も分かってないだもん。もっと考えてよ。」
あまりにも、子供みたいな言い方で、態度で恥ずかしくなった。
気遣いのできるヒョンと違って、僕は自己表現もできない子供なんだよ。仕方ないでしょ。
だから、いつもみたいに僕の気持ちをヒョンが読み取ってよ。
ヒョンの息を飲む声が鼓膜を揺らした。
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幽玄(プロフ) - 雪乃さん» コメントありがとうございます！凄く励みになりました！ (2021年8月19日 8時) (
レス) id: c1524b22b1 (このIDを非表示/違反報告)
雪乃 - こんなに可愛い主人公がマンネじゃなくてじゃなくて95lineでもない設定が初めてなので他にはない作品で楽しく見させていただいてます！これからも読ませていただきます！毎日楽しみにしてます＾＾ (2021年8月19日 7時) (レス) id: c00bda6811 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：幽玄 x他1人 | 作成日時：2019年12月6日 21時
