ちぐはぐコンビ (ページ46)

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89話まだ一緒に生きていたいページ46

泣いた、めちゃくちゃ泣いた。姉上が亡くなった時と同じくらい泣いた。

二枚目には先に目を通しておいて正解だった。彼奴の兄貴に誰からも忘れ去られると聞いたこと、どちらか一方が死ねばもどれるというものが乱雑に書かれていて、文字が黒く塗りつぶされた所も多々あった。
微かに＿だ生き＿＿たい、まだ＿＿と＿＿た＿いと書かれていた。

一枚目の彼奴からの手紙を見てありがとうしか書かれていない事に泣きながら笑った。本当に友達がいなかったんだなと思ったし、初めて手紙を書いたんだってよくわかった。

手前も自分の身の事は一切考えず一人で大勢の敵に立ち向かっていったのを見て肝が冷えたし、誰よりも此の居場所を守りたいって気持ちが伝わった。

其れから俺は手前への態度を変えたな。

手紙を撫でている手が透けてきたのを見て、俺は取り乱しはしなかった。手前は俺は手前の事を忘れるって書いてるけど俺は絶対に神月の事を忘れたりなんかしない、してやらない。

此れは神月に対して最期の抵抗だ。

何も感謝もせずに消えていく俺たちを許してくだせェ、相澤さんたち。

プツリと意識が切れる前に俺は彼奴の、神月の手紙とピアスをしっかりと手に握った。

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短いっすね、すんません。