67話 命令 ページ21
沖田視点
「お、沖田さん？」
相澤さんに頼んで彼奴、神月のパソコンを持って来てもらった。
其のパソコンを夜になるまで弄って一つのファイルのパスワードが解け、中身を見ると全てのパズルのピースがカチリと当てはまった。
「流石第七師団の頭脳なだけありやすねィ。」
パソコンの画面に映し出された其れは彼奴からの”
『緑谷達をちゃんと守ってね♡』
メッセージと共に同封されていたものは地図と奴さん等の簡単な情報、そして彼奴の憶測が纏められたもの。
其の文面を見た時はパソコンを壊しちまおうと思った。大きい溜息と共にあの阿保と云うと緑谷が遠慮しがちに坂田さんって元々何をされてるんですか？と聞いてきた。
「？知らねェのか？」
「坂田さんってご自分の事は話したがらない人だなって…、まぁはい、僕らは何も聞いてません。」
確かに彼奴は何時も絶対に自分からは話さない。況してや子供にあんなに頭ぶっ飛んでる割りに壮絶で暗い
「彼奴今は何でも屋で働いてやすぜ。」
ピッキングや情報収集能力、危機察知能力など彼奴は何でも出来る。旦那が迷い猫を捜索するのは楽って云ってたねィ。
「な、何でも屋か〜。何でも屋って本当に何でも出来ちゃうんですね…！」
「あ〜…在れは努力の賜物だがな。」
お師匠兼友人に散々仕込まれたと死んだ顔で云っていた時はあの阿保が彼処までの顔をする何て何れだけの地獄絵図だったのかと想像するのも恐ろしかった。
「緑谷、そろそろ時間じゃねェか？」
「あ、本当ですね！行きますか？」
「おう、行きやすぜ。大莫迦野郎を殴りに。」
「沖田さんそれ趣旨が違う。」
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作者名：終夜 | 作成日時：2019年1月22日 2時
