62話 情報の塊 ページ16
「…っげほ。はぁ、お前ら交渉どこいったよ。」
口の中にある血を吐き出して継ぎ接ぎの男に聞く。
てか痛そうだな、其の継ぎ接ぎ。
「まぁ、お前が黒の可能性が無い訳じゃ無いだろ？」
殴られたり蹴られたり、切られたりするので手枷や足枷がジャラジャラと鳴る。
甘っちょろい拷問だな、とは思う。
「いつまで笑っていられるか見ものだな。」
「あはは、お前らに私は殺せない。
何たって私は”悪魔”らしいからな。」
お互いがニヤリと不敵な笑みを浮かべた。
実を云うとこの拘束も直ぐに外す事ができるのだが、此処に多分生徒が居るだろうから下手には動けない。
「私だって人形じゃないから効くものは効く。……例えば、毒、とかね？」
「…へぇ、いい事を聞いた。ちょうど今試したかった毒薬があるんだわ。」
如何にも毒って感じの色、つまり紫色の液体が入った小さい瓶を手に持つと此方に歩み寄る継ぎ接ぎ野郎。
「こいつは象が即死するって言われてる毒薬らしい。」
瓶を少し揺らして見せる継ぎ接ぎの服からチラリと見えた”火傷や引っかき傷”。
「…へぇ、象ね。」
「なんだ？怖気付いたか？」
愉快そうに笑う継ぎ接ぎ野郎を見て確信した。此処に居るのは爆豪だなと。
敵側に堕ちる可能性が有るのは今の所爆豪しかいないと思われている事を踏まえれば確実と云える。
人間や生物は情報の塊だ。
息遣い、持ち物、癖、怪我等、全てが情報になる。
要は其処にいるだけで全て知られる可能性もある、と云う訳だ。
それに毒に関しては結構強い。何があってもいいように慣らされていた為、多分大丈夫だろう。
「怖気付く？私が？
____あァそうだ継ぎ接ぎ、善い事を教えてやる。お前の手や腕の火傷や引っ掻き傷で生徒の誰が攫われたのか絞り込めた。感謝しよう。」
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現在手元にスマホ無いのでPCで作成しております…。
そして私、心身共に私情により疲労が溜まりに溜まって参っている状況でして…。
暫くの間、更新が著しく低下すると思いますが、よろしくお願いいたします。
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作者名：終夜 | 作成日時：2019年1月22日 2時
