39話 ステインの気迫 ページ42
「伏せろ！！」
緑谷が上を向いた瞬間に脳無が巨大な足で緑谷を掴み飛び上がった。
「あれれ。」
そう呑気に呟いた神月の声は沖田にしか届いていなかった。
空を見上げ声を張り上げた轟、姿勢を低くして飛び上がる体制に入るグラントリノ。
「偽物が蔓延る社会も、徒に”力”を振りまく犯罪者も粛清対象だ…」
沖田が頑丈拘束した縄をステインは切り、脳無の脳部分にナイフを突き刺した。
「全ては正き社会の為に。」
ここにいる沖田と神月を除いて全員がその場から動けなくなってしまった。
そして、エンデヴァーを睨むステイン。
エンデヴァーは己の拳に火を纏わせた。
「贋物…誰かが血に染まらねば…！
誰かが英雄を取り戻さねば…！！」
其の場に絶対零度の空気が流れ、暗闇を作り出すステイン。
気を抜くとステインの殺意と憎悪に飲まれてしまいそうになる。
「来い。来てみろ贋物共！！
俺を殺していいのは、本物の英雄、オールマイトだけだ…！！」
其の殺意と憎悪によって、誰も動かない。動けなかった。
「くくっ、あはは！いいね、ゾクゾクする。」
一人、いや二人動いたのだ。全員の前に立ち、其の内の一人、神月は狂った様に笑ってステインの方へ歩いていく。
彼女の軽くステインを上回る殺意と憎悪がその場の空気を占領した。
「お前のは甘ったるいなぁ。」
ステインが落としたナイフの金属音によって元々小さかった其の呟きは闇に消えた。
「大丈夫。気絶してるよ。」
神月はそう云い、切られた縄では無くデジャヴのようだが何処からか鎖を取り出しぐるぐるに巻きつけた。
神月の其の言葉に安堵したのか尻餅をつく轟、飯田。ステインの気迫とそれ以上に神月の殺意が無くなり肩を撫で下ろしたプロヒーロー達。
「君達は一体……」
「只の高校教師。」
問い掛けたエンデヴァーに笑いかけた神月。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 53人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
終夜(プロフ) - ありがとうございます！更新は遅くなると思いますが、なるべくあげられるよう頑張ります！ (2018年11月16日 21時) (
レス) id: 7b6e0d6279 (このIDを非表示/違反報告)
雨(プロフ) - 沖田君と神月ちゃんのやり取り好きです！これからも更新頑張ってください！ (2018年11月16日 19時) (レス) id: e3333da4ea (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：終夜 | 作成日時：2017年8月23日 13時
