8話 おかえりと言われる安心感 ページ9
散々怒られて帰って来たMANKAIカンパニー
まだ一週間もいないのにここに帰ってこないとなんか嫌だって感じるくらいには馴染んでいる自分に驚いた。至がここに居続ける理由がわかる気がする。
「あ、遥ちゃん!おかえり!!」
「咲也もおかえり、んでただいま」
玄関の前で立ち止まっている私に声をかけてくれる咲也は委員会で開かれたらしい。二人で量の扉を開けると聞こえるおかえりの声に懐かしいと感じる。
今まで両親は共働きだし、兄妹とは歳離れてるし、まぁ、理由これだけじゃないけれど、おかえりの声が私にとってこんなに嬉しくて暖かいんだ。
ずっとここに居たいなぁ。なんて叶いもしない願いを心の中に閉じ込める。
「学生組はオレ達が最後だったみたいだね。」
ニコリと笑った咲也、まじ天使かよ
ーーーー
めちゃめちゃ臣のご飯美味しかったですありがとう。
「遥ちゃん、ちょっといいかな?」
「どうしたんですか、いづみさん」
真剣な顔で私に向き合ういづみさんは私妹いなかったから気軽にお姉ちゃんだと思ってくれと言われた。
「遥ちゃんが部活で忙しくなるのはわかってるんだけどね……」
少しオロオロして話すいづみさんになんとなく察した。
「劇団のこと、演劇のこと少しわかった気がしました。それに外国でできた友人に演劇について教えてもらったんです。
何か私に手伝うことってありますか?」
「…副監督として私を、みんなを支えてほしい」
真っ直ぐ見てくるいづみさんに少々察していたが私には無理だろう。
「何か惹かれるように感じたの、遥ちゃんは凄い才能を持ってると思うの」
待って三日間のうちにちょっと台本読んだ程度だよね?ん?
「いや、まぁ、ここに住まわせてもらうんでなんでもできる限りはしますけども
副監督は、できる自信ないですってかできない。」
「いや、俺は遥さんできると思う。」
「だよね天馬くん!!」
「俺も悔しながら惹かれるものがあると……思ってる。それに、遥さんは演者っていうより監督の才能がある。これは俺も監督も保証する。」
真剣な眼差しでじっと見つめられる。
天下の皇天馬様にこんなことを言われるとは光栄だとは思う。
「……いやまぁ、副監督にはなれないけどサポートはしますよ。でも運動部のマネとして復帰するんでそっちを優先しますよ?」
「全然構わない!!」
必死ないづみさんと説得しようとする天馬に折れて頑張ることにしました
9話 クラスの人気者は毎日大変だな→←7話 海外は人生変わるから一回行った方がいい
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作者名:終夜 | 作成日時:2017年7月18日 14時