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6話 美人な人はいい匂いだという偏見 ページ7

あっという間に時間は飛んで部活終了間際。


「聞いてくださいよ!!」


「なんだなんだ?リエーフお前、テストで0点とったとか。」


ぶひゃひゃとへんな笑い方をする黒尾先輩を無視して話を続ける。


「授業中廊下に立ってたら!」


「リエーフ!!授業中になにしたんだよ!!」


「わぁぁーーっ!!待ってください!!夜久さん!!」


「ぶっひゃひゃひゃひゃ!!」


俺が一通り夜久さんにボコボコにされた後、記憶を頼りに昼間に出会ったピンクの瞳が印象的な人を先輩たちに説明する。


「で、なんだよ」


「すっごい美人で可愛い人がいて!!しーって!!確か右手にピンクの綺麗なブレスレットしてて、赤の時計をしてまし……た……先輩?」


ぴたりと固まった三年生の先輩達。


「そいつの名前は!?」


時が止まったように動かなくなった先輩たちの肩を少しつつくとパッと動いた夜久さんに肩を揺さぶられる。


どんな髪の色でどんな瞳だった!と間髪入れずに質問を受けて頭がぐるぐるしてきた。


「わかんないです!!名前も教えてくれなかったですぅう!!」


ガラガラ


唐突に重たい扉が開く音がした。


この時間に訪問者だろうか、何時もは青い瞳が特徴的な保険医が来るくらいなのだが。


「お久しぶりでーす」


「んなっ!?」


「「茅ヶ崎!!」」


昼間に会った美人な人が音駒のジャージを着て、ポケットに手を突っ込んで立っていた。


そして三年生の先輩に揉みくちゃにされていた。


副主将のあんな焦った顔は見たことがないと他の部員も後に語った。


「まぁまぁ、落ち着いて?」


笑顔で宥める美人さんは随分と先輩たちと仲がいい様子でもしかして先輩なのではという可能性が頭に浮上してくる。


「いやいやいや、落ち着かないから」


「うん、落ち着けないよ、茅ヶ崎」


「久しぶりだね皆、と、灰羽くんだっけ?」


「あ、おう!!」


思わずタメ口で返事をするとべしっといつの間にやら隣にいた虎さんに頭を叩かれた、虎さん痛い。


「あ、あああの人はな!!せせせ、せ、先輩だばか!!」


冷や汗だらだらで俺に訂正する虎さん。


「え、すんません!生意気な口聞いて…」


「いいの、気にしないで?」


「おい茅ヶ崎、ちょっとここ、座れ」


と黒尾先輩と夜久さんに正座させられて怒られていた、なんで?

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作者名:終夜 | 作成日時:2017年7月18日 14時

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