44話 無気力の二人 ページ50
「研磨、ツッキー、二人ともちゃんと水分とれよ〜？」
二人の元までやってきた私はゲームをしている研磨と嫌そうな顔をしている月島にスイカのお盆を差し出した。
「クロから言われた？……まぁ、食べるけど。」
黒尾に言われたと頷き研磨に要らないのかと尋ねればゲームをしていた手を止めてお盆から一切れスイカをとっていった。
ツッキーは？と聞けば、そのツッキーやめてもらえませんかと本気で嫌そうな顔で言われたので、んじゃまメガネくんと呼べば見た目の割には性格が悪いと罵倒された。
見た目の割にて……。確かに顔がいい事も甘いマスクなのも認めよう。だがしかし、決して性格は悪くない。我が兄や万里みたくゲームでせこい手は使わん。性格が悪いやつってのはあーいう奴らだ。
「メガネくん、ちゃんと水分とらないと熱中症になるよ？」
「それは茅ヶ崎さんの方が危ないと思いますケド…。」
「ははっ、柔じゃないって、ほら食べなよ。月島のとこのお父さん心配してるからさ。」
「……確かに死んでも死ななさそうですね。」
いや死ぬんだけどね？と心の中でツッコミを入れたがお盆のスイカをとってくれたのでミッションコンプリートだ。
月島とかは結構烏野の先輩を慕ってそうだから澤村を出せば一発だと思ったんだ。
「……遥は？スイカ、要らないの？」
「ん〜？私はみんなが食べてるのをみてるだけで良いの。」
へ〜と納得のいってなさそうな返事を受けて苦笑いで二人の頭をかき混ぜてからニッコリ笑う。
お盆の中にはまだ何切れかスイカが残っていたから争奪戦だなぁと遠い目でぎゃいぎゃい騒いでいる集団を見た。
「ここにスイカまだあるけど欲しい人〜！」
「はいはいはいはいはーい！！遥さん、俺にくださぁい！！」
「リエーフ！ずるいぞ！！茅ヶ崎さん俺も！！」
「日向が行くなら俺も……！」
「ちょ、先輩たちが先でしょ！」
リエーフが先頭をきって私の元に辿り着けばそれを追いかけるようにして日向、影山、ストッパーに山口がやってきて、その後に海に押されるようにして犬岡、芝山が来た。
遠くの彼らの先輩方を見ればうちの子可愛いといった視線で見てきたので私は笑いながらジャンケンな！と言った。
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まさかのまさかの続編きました。
長い事進んでいませんが見てくださってありがとうございます！
作者自身も遥ちゃんも頑張りますので続編もぜひ見てくださいね！！
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作者名：終夜 | 作成日時：2017年7月18日 14時
