23話 人の顔色を、空気をちゃんと理解しよう ページ24
万里side
帰って来た2人はどことなく気まずそうだった
至さんの目元が赤くなっていた
それでも二人はなんでもないと言った
嘘だ、多分みんなもそう思ったと思う
「至さん、ちょいいいっすか」
だから俺は食後に至さんを呼び出した
「え、なに万里」
「…聞くのは野暮だと思ったんだけど」
「…今ので察した。野暮だと思うなら聞くな」
少々顔を歪める至さん
「今聞いても、みんながどうにかできる問題でもないし、あいつも嫌だと思う」
「……じゃあなんでもないって言って泣きそうな顔するんだよ……みんなただ心配なんすよ」
至さん、あんたが思ってるほどみんなが何かできないわけじゃない
「それに、あんたが言った『薬』ってなんだ」
「…はぁ、俺からは話せない。つか話すつもりもない。お前の前でそれを言ったのは悪かったとは思ってる。万里…遥は……
俺には絶対に、頼ってくれない、から
あいつが弱音吐いた時は…
……せめて、仲のいいお前とかが受け止めてやってほしい」
辛そうに微笑んだ至さん
……言ってる意味わかんねぇ
「意味がわからない、って顔してるけど
あいつ弱音吐かないんだよ。重要な事も話してくれない。でも、お前らは違う
遥のこと、受け止めてやってほしい。万里、お前に、頼んだからな
んじゃ、俺ゲームするから。部屋入んなよ」
俺の胸に拳をぶつけた至さん
そして笑いながら至さんは部屋に戻って行った
………結局何にも聞けなかったじゃねぇか!!
でも、あの頼んだからな、の一言がとても重く聞こえた
ーーーー
長かった…
この話だけ長かった……
頑張ったよ……
お星様が光って見えるよぅ……
疲れたよ、パトラ◯シュ…
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作者名:終夜 | 作成日時:2017年7月18日 14時