10話 愛されマンうらやまちぃ ページ11
「「「_______合宿ぅうう!!!??」」」
「いやいや、そんなに驚くことない」
合宿があると大人組に説明しているとみんなに叫ばれて、思わず顔を顰めて両耳塞いだ。
「遥ちゃん、自分の身は自分で守るんだよ!?」
紬が凄い顔して私の肩を掴む。
「紬、友達と同じこと言ってる」
紬を止める丞は溜息を吐いてお前も大変だなと謎の同情を受けた。それに苦笑いして丞に頑張れの意を込めて親指を立てた。まぁ男所帯に女数名だからかな、すごい心配される。私は尻軽でも無いのにね。
「あんた自分の顔自覚してんの?」
離れて聞いていた幸が私をじとっと見る。
「当たり前。それにそんな簡単に手を出す奴はいないと思うけど。」
私の周りには巨人兵がいたりオカンがいたり過保護な幼馴染もいるので基本的にそんな事しようとすると幼馴染に処される。
私は小さい頃から可愛いだの美しいだの言われ続けたし家族の顔がいい事もまた自覚していたので鈍感でも天然でもないと思っている。
「いやお兄ちゃんが一番反対だから」
「はっはっはっ、バカ言え大丈夫に決まってんだろ」
「…遥ちゃん!許可は出すけど、いざとなったら股◯蹴り上げるんだよ!?」
いづみさんが腰に抱きついてくる。ごめんいづみさん、真澄の顔般若。
「監督ちゃん!?」
即座にツッコム万里のツッコミは今日も今日とてキレキレです。
大人組が別のところに集まって会議していた。早くこの場から脱したいな〜なんて思っていると幸が後ろから私の肩を叩いてこの場から連れ出してくれる。
「ねぇ遥。ちょっと来て」
「んえ?なに?」
「約束してた服、着て」
部屋に着くと目の前に出されたのは絵本のお姫様が着るようなドレスとオシャレなワンピースがあった。
目の前の二つに目を見開いて驚いていると幸から早く着てみてと声がかかった。
「まじかこれ作ったんか幸」
「ちょっ、目の前で着替えようとするな!!」
後ろを向いた幸の耳は赤かった。
ウブだな、こいつ
11話 お姫様と王子様は結局ハピエンになる→←9話 クラスの人気者は毎日大変だな
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作者名:終夜 | 作成日時:2017年7月18日 14時