1≠潔世一▷恋人version ページ1
恋人version
“きんつばと美味しいお茶をいただきたい”
『ねぇ、本当に私で良かったの？』
最後の日なのに家族と一緒じゃなくて良かったの？という意味でよっちゃんに聞けば
「俺はAとがいいの。寧ろAとじゃなきゃ嫌だ」
真っ直ぐこっちをみて、意思を伝えてくれる。安心するなぁ
『ありがとう』
思わず涙が出ちゃったけど、優しくぬぐってくれた。私が泣き止めば一緒にお茶をいれた。
「このお茶なんかいいやつぽい」
茶葉がは入っている缶を指差しあわあわして、私の顔と交互に缶を見つめてる
『ふふっ、うん。だってそれ通園の玉露だから』
「えぇ！玉露!？めっちゃ高いやつじゃん…」
びっくりしたのか、少し固まったあとに“「きんつばとってくる」”と奥に消えてしまった。
今まで色んな事があって、けど2人で乗り越えてきて。高校生活である日突然居なくなったのには驚いたなぁ、思い出に浸っていれば、
「Aサンこれ、氷月堂っていうラベルが張ってるんですけど…」
『ああ、折角なら贅沢しようと思って。奮発しちゃった』
だって最後の日くらい贅沢してもバチは当たらないでしょ。自分で貯めてた貯金使っちゃった。けど後悔なんて０！
「『いただきます！』」
『うんっ！美味しい！』
「うまっ！今までで一番うまいよ！」
2人で美味しい美味しいって言い合いながら、お茶と一緒に食べた。今日はよっちゃんの好きな塩鮭と私の好きな白味噌汁を夕食にしよう！
『夕食のあとにもおかわりのきんつばあるよー』
「まじ？やりいっ」
『よっちゃん、よっちゃん』
「？」
『大好き！』
「俺も大好き！愛してる！」
私達はきっと変わらない。
どんな世界になったとしても
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作者名：スメナリ | 作成日時：2023年3月25日 21時
