キラキラ。【男主】【JIN】 (ページ7)

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7話ページ7

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梅雨手前。

パッとしない天気が続いている。

｢あの、すみません｣

『はい！どうされました？』

声をかけてきたお客さんはまるでお人形さんみたいな男の人だった。

｢俺本とか読んだことなくて、なんかおすすめないかなーって｣

『あ、えと、僕のおすすめでもいいですか？』

そう言うと彼はぜひ、と素敵な笑顔を見せた。

『ここ、この人が僕の好きな作者さんで、読みやすいものもいくつかあります』

こういう風にお客さんに話しかけられるのは初めてで、真剣に聞いてくれる彼につい僕も盛り上がってしまった。

『あ、すみませんさすがに喋りすぎましたね、』

｢いやいや！話してる顔すごいかわいくて俺も見とれてました｣

『へ、？』

ニヒ、とどこかいたずらそうに笑う彼は、僕のおすすめした三冊を持ってレジに向かった。

み、見とれてたって、なんだ、なんか、恥ずかしい。

｢あ、俺キムテヒョンって言います！今日はありがとうございました！｣

『こちらこそ、長々と話してすみません』

買い物袋を片手に持ったテヒョンという彼は軽やかに手を振って本屋を出た。

なんだか掴めない彼だけど、かわいいなんて言われてびっくりしてしまった。

jn｢…｣

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