薔薇の下の天使 【男主】2

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Aside




まあそんなこと言っても、結局今日も僕は

真顔でナイフを振るんだろう。


人に頼んでまで人を殺すのはどうかと思うけど

人を殺してお金をもらってる僕らも大概だ。









『ヒョンたちがサラリーマン…？戦闘服とか見れなくなるのかな…』









何より、この仕事をしてるヒョンたちは

普段より何倍も何百倍もかっこいい。

その姿を近くで見たいがために必死に

訓練したと言っても過言じゃないくらいに。








ヒョンたちが僕に普通の人間として生きてほしい

という気持ちも、あの時よりわかる。




この世界は僕が思ってるよりも、

酷く、理不尽だ｡

きっと知らない方がよかった事ばかり、

僕は知っていく。









『ね、ヒョン…、触って、？』









知ってしまったこと、

なんだかやけに罪悪感で潰される日、

僕は逃げるように、ヒョンたちを誘ってしまう｡


ヒョンたちはそんな僕を分かっているんだろう｡





こんなことをしても意味無い、

殺した後のくせに、それでも死んだ人に対して

涙を零してしまう時がある。

そんな時は決まって、ヒョンたちが僕を

抱きしめてくれるの。









『僕ら、何やってるんだろうね』









そんなこと口に出せない。

ヒョンたちもみんな、思ってるはずだから。



ヒョンたちの方が、気づいた時から

こんな仕事をやってたんだ。

僕みたいにやりたいなんて感情も無いまま。









いつか、無くなったらいいね。


殺し屋なんて。






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