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第九話「Gooooooood morning!」 ページ10

窓の外から聞こえる蝉の鳴く声で目が覚めた。どうやらいつの間にか寝ていたようだ。カーテンの隙間から入り込んでくる陽の光で朝であることはかろうじて分かる。メガネをかけ直し、握りこんでいたスマホの電源をつけると7時半の文字。寝返りを打って仰向けになると、自分の家ではない知らない天井が広がっていた。意識が覚醒していくと共に、ぼんやりと昨日の記憶が蘇ってくる。

そうだ、高専に入学することになったんだった。

足を振り下ろした反動を利用して勢いよく起き上がると、台所の方へと足を進める。クーラーが効いていない部屋はじんわり蒸し暑くて、喉がカラカラに乾いた。戸棚を漁るとガラスのコップがいくつか置かれていたので、その中から一つ選んで手に取る。蛇口を捻って全体を水で軽く洗って綺麗にしてから水を注ぐと、そのまま口元へ持っていき喉を鳴らして一気に飲み干した。乾いていた喉がすっかり潤い、体内が冷やされたように涼しくなった。

コップをシンクに置くと、今度は閉め切られたカーテンの方へ歩み寄る。勢いよく開けると晴天の空に入道雲が育っており、お手本のような夏の風景が広がっていた。これだけ晴れていればそりゃ暑くもなる、納得だ。

空から制服に視線を落とし、シワがついていないかを確認する。寝相が良かったお陰かあまりついていないようで安心した。ネクタイを結び直し、結んだまま寝たせいでボサボサになった髪の毛を手櫛で整え再度結び直す。
これでいつ人が来ても見せれるぐらいにはなった…はず。

次にベッドの上にリュックの中身を全て広げた。充電器、イヤホン、スケッチブック、筆記用具。あと絆創膏等の小物。無くしたものもなく破損した器具もない様で安心した。ざっとこんなもんかと充電器以外全てリュックに戻して椅子の背にかける。充電器はコンセントに刺してスマホを充電させることにした。

ここまでを終えるとタイミング良く部屋の扉がノックされる。慌ててスマホを枕下に隠して扉を開けると昨日の補助監督さんが立っていた。

「おはようございます。よく眠れましたか?」
「あ、はい、お陰様で……」
「それでは教室の方へと案内させていただきます」

そう言うと彼女はさっさと去っていくので、慌てて靴を履きドアの鍵を閉めて追いかけた。

第十話「今回!俺 死す!デュエルスタンバイ!」→←第八話「一人部屋ッホゥ!!」



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人造人間名無し号(プロフ) - りり兄さん» ありがとうございます!マイペースに更新していきます! (10月31日 7時) (レス) id: 302ec2dd68 (このIDを非表示/違反報告)
りり兄(プロフ) - 最高です!!まじ応援してます!更新がんばってください…!o(^-^)o (10月30日 14時) (レス) @page37 id: f01e3b9817 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:人造人間名無し号 | 作成日時:2023年8月25日 15時

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