【呪術廻戦】モブ顔オタクのトリップ話 (ページ7)

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第六話「ドラ○もん、バト○ドームも出たァ！！」ページ7

切れ長の目が見開かれ、意表を突かれたような顔になる。
何事かと思って見ていると、彼はズンズンとこちらへ大股で歩み寄ってきた。

え、突然何？？？もしかして一般人ここに居ちゃ駄目な感じだった？でも灰原くんがここで待ってろって言ったんだもん、私のせいじゃないもん申し訳ないもん許して欲しいもん誰か助けて欲しいもん僕ドラ○もん(泣)

脳内で大慌てしているうちにいつの間にか目の前まで来ていた夏油が止まる。私の心臓も止まる(心肺停止)
頭一つ分上から注がれる視線に冷や汗が止まらない。いつの間にか握りこんでいたスカートに手汗がじわと滲んだ。

「君、名前は」

一言。こちらに探りを入れるかのような、低く、冷たい声。その声にビクリと身体が強ばり息が詰まる。向こうはただじっと、こちらの言葉を待つ。

「あ、えと、A、です」

背中にじとりと嫌な汗をかく。背負っているリュックの紐が肩に重くのしかかる様な錯覚を受けた。緊迫した空気感に口の中が乾いて、ザラついてくるのが分かる。
しばらくの沈黙の後、夏油は口を薄く開いた。

「君、ど「Aさーーーーん！！！」

夏油の言葉を遮るように私の後ろの方から、車内で聞き慣れた大きな声が聞こえた。振り返ると灰原くんがこちらに手を振りながら走ってきていた。た、助かっちゃ〜〜！！！(ギャン泣き)

夏油にも気付いたようで夏油さーーーーん！！とそちらにも呼びかけている。夏油は先程の雰囲気とは打って変わって柔らかな笑みを浮かべていた。え、対応の差エグ……。

「お疲れ様です！」
「ああ、そっちもお疲れ様。そちらの方は灰原の知り合い？」

夏油が私にチラリと視線をやる。先程よりかは柔らかいが、それでも私を怯えさせるには十分な冷たさを含んでいる視線に私は再び震源地と化す。

「Aさんです！任務先で保護しました！」
「保護？」
「ハイ！あ、Aさん！先生が呼んでるので付いてきてもらっても良いですか？」
「え、ｱはい」

どうやら先方から、事情を詳しく聞きたいと呼んでくるように言われたそうだ。

「じゃあ失礼します！」

灰原くんがこっちと言わんばかりに手招きするので、急いで夏油に頭を下げたあと私も追うようにしてその場を後にした。手を振り返しつつも意味ありげにこちらをを見てくる夏油の目は少し怖かった。