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第四十九話「デュエル開始ーーッ!」 ページ50

私は右から、灰原は左から奴を挟み込む様にして物陰から飛び出すと、互いに奴の脇腹辺りに打撃を食らわせた。応戦するようにこちらに振り下ろしてきた腕を何とか避け、その間に灰原が先程拳を入れた箇所に蹴りを決める。今度は灰原を狙って振り下ろされた腕を、灰原が避けるのを見つつ同じように肘打ちを食らわせた。こうして相手が避ければこちらが攻撃、こちらが避ければ相手が攻撃と繰り返す。

すると奴の動きが少しずつ鈍くなって、ついにほんの少しよろけた。
その生まれた隙を見逃さず私は大きく息を吸った。


「今!!!」


瞬間、奴の死角の物陰から飛び出してきた七海が奴の背に鉈を奮った。直撃し奴の体が大きく揺らいだ隙に、我々も先程と同じように攻撃を再開した。

そう、今回の作戦は私と灰原が二人で少しずつ産土神の体力を削りつつ注意を引いて、隙が出来た際に私の呪符で強化した七海の術式で大幅にダメージを与える。
名付けてスイッチ戦法!(直球ネーミング)

七海の術式、十劃呪法は対象に強制的に急所を作り出すもので、格上相手にも充分通用するほどのものである。
そのため今回の作戦には七海は必要不可欠であり、リタイアさせる訳にはいかなかった。そこで七海には呪力量増幅の札の他に気配遮断の札も貼って、奴の意識から完全に七海を消すようにしている。

「(正直、想像以上のダメージ量だな…!)」

この作戦は奴には効果抜群のようで、先程よりも格段に動きは鈍く弱々しいものとなっている。流石我が同級生、流石我が推し!!

しかし我々だって何もノーダメージでこの作戦を実行している訳では無い。現に私は片腕無くして貧血気味な上、視界がぼやけてまともに相手を見られない。二人も先程まで激しい戦いをしていた為疲労でフラフラしている。皆それぞれ身体の限界をとうに迎えていた。これは早々にケリをつけたほうが良いだろうな、と私は奴に殴りかかった。








その時。



私の身体からカクン、と力が抜けた。

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人造人間名無し号(プロフ) - りり兄さん» ありがとうございます!マイペースに更新していきます! (10月31日 7時) (レス) id: 302ec2dd68 (このIDを非表示/違反報告)
りり兄(プロフ) - 最高です!!まじ応援してます!更新がんばってください…!o(^-^)o (10月30日 14時) (レス) @page37 id: f01e3b9817 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:人造人間名無し号 | 作成日時:2023年8月25日 15時

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