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第二十三話「シックスパック・ヒップ」 ページ24

今回の任務は郊外の廃病院に出た四級呪霊の討伐という事で、私は知らない術師と二人で駆り出されていた。車でしばらく揺られているうちに山の奥に入り込んでいったようで、窓の外には木々が広がっていた。道もろくに舗装されていないのか車体は進む度にガタガタと揺れる。メガネも振動で縦揺れする。

山道を走ること数十分、目的地の廃病院に到着した頃にはケツの痛みと気持ち悪さですっかり気落ちした私が完成していた。多分ケツは今六つに割れてる(確信)
ん〜〜帰りてぇ〜〜〜。

高専を出る時には晴れていた空はすっかり雲を纏って曇天へと変わっていた。それはまるで今回の任務の行く末を表しているようで、何だか不吉だなと感じつつ廃病院の中へ入り込んだ。


中は思っていた以上に暗く、窓からの光も少ない。おそらくこの曇り空と長年掃除されていない窓ガラスのせいだろう。何処からか水漏れでもしているのか、ろくに見えない廊下は歩く度に水音が響いた。術師と二手に別れ実費で買っておいたライトのスイッチを入れて前方を照らす。
長い廊下の先は闇に包まれており、予想通りところどころ水溜まりができていた。

最初の頃よりは見慣れたとはいえ、やはりこういった雰囲気のところには長居したくない。空気の通りが悪いのか湿気と埃で息がしづらい。さっさと終わらせてとっとと帰ろう、そう決意して私は足を進めた。

しばらく歩いていると呪いの気配が強くなった。ライトで照らすと天井と壁に呪霊が二匹張り付いていた。おそらく報告されていた四級呪霊だろう、全身に呪力を纏わせ構えをとる。向こうも気付いたようで鳴き声を上げながら襲いかかってくる。
それを軽くいなして蹴りを入れ、もう一匹に拳をめり込ませると呪霊達はパラパラと空に消えて、呪いの気配が薄くなった。

フー…と息を吐いて前を向く。
やはり手持ちライトは片手が塞がって戦いづらい、次はヘッドライトでも買ってから来よう。

第二十四話「違和感」→←第二十二話「アタイの術式なんじゃらほい」



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人造人間名無し号(プロフ) - りり兄さん» ありがとうございます!マイペースに更新していきます! (10月31日 7時) (レス) id: 302ec2dd68 (このIDを非表示/違反報告)
りり兄(プロフ) - 最高です!!まじ応援してます!更新がんばってください…!o(^-^)o (10月30日 14時) (レス) @page37 id: f01e3b9817 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:人造人間名無し号 | 作成日時:2023年8月25日 15時

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