【呪術廻戦】モブ顔オタクのトリップ話 (ページ21)

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第二十話「ケセランパサラン野郎」ページ21

その翌日。
部屋を尋ねてきた例のクールな補助監督さんから、仕上がった制服を手渡された。踵を返して去っていく補助監督さんを見送ると、部屋に戻り包装を開けてベッドに広げた。

上下黒色の柄の入ってないシンプルな制服。特に指定をしていなかったので改造も特に施されていないスタンダードなデザインだ。早速袖を通してみると、元の来ていた制服よりサイズが大きいのかほんの少しゆとりを感じた。

私の新しい制服。嬉しさと少しの照れくささが込み上げて笑みが溢れる。やっと高専の生徒になれたような気がした。

スカートの下に履いていた短パンと黒タイツは流用して、着ていた制服をクローゼットにしまう。シューズに足を通して晴れやかな気持ちで教室へと向かった。

その道中やけに目立つ白髪と一緒にいる硝子さんを見つけた。高専内で白髪と言えば奴しか居ない。見つかったら絶対に面倒くさいことになりそうなので硝子さんには申し訳ないがここはスルーして…「Aじゃん」見つかった……(絶望)
オッスと気さくに挨拶をしてくれた硝子さんと、不思議そうにこちらを見てくる白髪に私は苦笑いしながら控え目に手を振った。

「制服届いたんだ」
「はい、今朝方…」
「硝子〜コイツ誰？」

なるべく視線をそちらに向けないようにと硝子さんの方を見ながら話していると、頭上から声がかかる。恐る恐る顔を上げると、端正な顔立ちがこちらをムッとした表情で見ていた。透き通るばかりに真っ白な髪がサラリとなびいて、サングラスの隙間からチラリと見える澄んだ青空のような両の眼がこちらを見据える。
特級呪術師、五条悟である。

怖い！！！！！！！！！！！！！
頭一個分以上違う身長差と高圧的な態度が陰キャの豆腐ハートにグサグサ刺さる！！！！
さっきまで新しい制服でウキウキちゃんだったのに、一瞬で心萎えちゃったぢゃん……！この白髪！たんぽぽ！！ケセランパサラン！！！

「コイツはA。寮の部屋が隣同士の後輩」
「ふぅ〜〜〜〜ん……？」

簡単な紹介を聞いた五条はジロジロと私の全身を品定するかのように見回す。そんな見るところ私なんかにないだろと思いつつ怯えていると、一通り何かを見終えた五条が口を開いた。