【呪術廻戦】モブ顔オタクのトリップ話 (ページ11)

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第十話「今回！俺死す！デュエルスタンバイ！」ページ11

教室へ向かう道中に色々な場所を通ったのだが、その度に彼女は簡易的にどういった場所なのか説明してくれた。クールな印象を覚える彼女だが割といい人なのかもしれない。そう思考を巡らせているうちに目的の教室に着いたようで、補助監督さんは戸の前に歩み寄りノックをする。すると中から昨日応対してくれた男性が出てきた。

「案内ご苦労様です」
「いえ、それでは失礼します」

補助監督さんは男性にお辞儀した後こちらにも向き直って再度お辞儀をしてきたので、慌てて私も同じようにすると彼女は直ぐに踵を返して去っていった。相変わらずクールだぜ…。

去っていった補助監督さんを見送ったあと、男性はこちらに顔を向けて手招きをする。どうやら入ってこいという意味のようなので私は恐る恐る教室の中へ足を踏み入れた。

「あーーー！！Aさんだー！！！」

入るなりいきなり大声が聞こえてきて思わず身体を強ばらせる。声の主に視線を向けると、灰原くんが驚いた様子でこちらを見ていた。その隣には灰原くんの同級生である七海健人が、訝しげな表情で灰原くんと私に視線を向けながら座っていた。

トラップカードオープン！！「聖域」！！(遊〇王)
俺は死ぬ！！！！！！！！！(死)
実はこの二人の学年ってこの二人以外入っちゃいけない聖域やねん(ア○ミカ)アタイみたいな田舎っぺのオタクが入り込んだらもがき苦しみながら死ぬ聖域なんだよ〜ゥ！

それはそれとしてめちゃくちゃ嬉しい(満面の笑み)

私は軽く会釈をしながら男性の隣に立つ。
どうやらこのクラスの担任らしい男性は、教卓から出席簿を取りだし点呼を始めた。呼ばれた七海は静かに、灰原くんは小学生のような元気な声で返事をしていた。というか二人しか居ないのに点呼なんて意味あるのか…？

「えー、今日から新しくクラスメイトが増えます。んじゃ、自己紹介どうぞ」
「え、ｧ、ﾊ、あの、A、です……」

考え事の最中に急に振られるからめちゃくちゃどもっちまった。死にたい。担任は空いてる席に座れと一番窓際の席を指す。二人の間とかに席なくて良かったと心底安堵した私は、いそいそと席に向かって隣の灰原くんに会釈をして着席した。灰原くんはニコニコと陽だまりのような笑顔で出迎えてくれた。嬉しい(ギャン泣き)

「じゃあ連絡事項を話すぞ」と話を再開する担任の話を聞きつつ、これから始まる新しい生活に胸を躍らせるのであった。