29話 ページ31
千寿郎side
容赦のないAさんの行為に男の人は耳を塞ぎたくなるような声をあげた。
また新しいAさんの顔を見た。
これがクモのAさんなんだ。
私とは生きる世界が違う。
Aさんのやっている事はたとえ相手が悪いことをしたからといってもやってはいけないことだ。
だけど…なんででしょう。
どうしてもAさんを嫌悪することができない。
「わかった?私の質問に答えればもうこんな痛い目みなくていいんだよ?」
Aさんが優しく男の人に話しかけた。
男「わ、わかった!!わかったから!!お願いだ!いや、お願いします!もう指を折るのは…折るのだけはやめてくださいッ!!」
「最初から言ってたでしょ?質問にだけ答えれば…ってさ」
男「きょ、協力者は確かにお嬢ちゃんが言っていた通り複数いる!ただ、私は下っ端だからほんとに何も知らされていないんだ!!」
「ふーん。やっぱりね」
「で、ここは?」
男「こ、ここは私の実験室だ!」
「なんのための?誰を使って?」
男「昔私の事を馬鹿にしてきた野郎共だよ…!!アイツらに復讐するためにアイツらや関係のあるやつを実験と称して殺 していたんだよ!!」
まさか、あの部屋で……!!
千「うっ」
気分が悪くなってしまった。
男「なあ嬢ちゃん。お前なら分かるだろ?私の気持ちを…これは仕方の無いことなんだ!!私は悪くない!!」
Aさんは黙ったままだった。
そして、数分、あるいは数秒だったかもしれない…Aさんがゆっくりと口を開いた。
「話はそれだけ?」
男「…え?」
「そんなつまらない話をダラダラと続けられる私の身にもなってよ。同意求められても共感できないし。というか私とお前を一緒にしないでよ」
男「なっ」
「というか、お前の話のせいで千寿郎は気分が悪くなったんだよ。ふざけるな」
Aさん…もしかして私のために怒ってる…?
男「なんなんだよ…お前ェ。なんなんだよッ人 殺 しのお前が今更偽善者ぶるんじゃねェよ!」
「偽善者?何言ってるの。これは本心だよ」
男「嘘をつくな!慈悲の心もない殺 人鬼のお前の本心がそんな訳ないだろ!!」
「私の事を知ったように言うな。これが本心なのは千寿郎が私を変えたんでしょ。彼は凄いんだ」
Aさん…そんなこと思っていたんですね…
男「そうかい…くそがッ先にそいつを殺 しておくんだった!!」
ッ
「お前っ今すぐぶっ殺 す!!」
Aさんが私の為に怒ってくれた瞬間だった。
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梟 - はい!気長に待ちます! (2019年10月8日 1時) (レス) id: 5c607c067f (このIDを非表示/違反報告)
なの星(プロフ) - 梟さん» ずっと煉獄さん出したかったんですけど、結局最後しか出せませんでした笑 早めに続編だせるように頑張ります!しばしお待ちを! (2019年10月7日 19時) (レス) id: 5608f88791 (このIDを非表示/違反報告)
梟 - 続編楽しみにしています!煉獄さん(兄)が出てきてくれてすごく嬉しいです!これからも頑張ってください!応援してます! (2019年10月7日 1時) (レス) id: 5c607c067f (このIDを非表示/違反報告)
なの星(プロフ) - まこさん» こちらこそすみませんでした!指摘する方も勇気がいると思うのでまこさんには感謝しかないです!良ければこれからもこの小説にお付き合いして頂ければ幸いです^^* (2019年10月6日 23時) (レス) id: 5608f88791 (このIDを非表示/違反報告)
まこ - なの星さん» 丁寧な対応ありがとうございます。この作品が人気の理由が分かりました!お騒がせ致しました (2019年10月6日 20時) (レス) id: c392ad3879 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なの星 | 作成日時:2019年8月28日 20時