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16話 ページ18

少し歩くと階段の前に着いた。

「少し灯りがあるとはいえ、薄暗いから気をつけてね」

千「は、はい!」

「なんなら手、繋いであげよっか?」

なんてからかってみると、「もうっ」とぷんぷんという音がつきそうな感じで怒った。

…可愛い。

「結構段差きついね。大丈夫?」

千「大丈夫です」

一歩一歩千寿郎のことも気遣いながら、ようやく登りきるという所までたどり着いて、あることに気づいた。

「…あれ?扉がある」

千「扉…ですか?」

「うん。ちょっと開けてみるか」

上に上げてみたけど、うんともすんともいわねぇですわ。

「鍵かかってるみたい」

千「ええっ!どうしましょう」

「あんまり音立てたくないんだけど、仕方ないかぁ」

私が扉を壊そうとした時、「待ってください!」という千寿郎の制止の声がした。

「どったの?」

千「いや、もしかしたらさっきの方が鍵を持ってるかも…」

「確かに…じゃあ急いで取ってくるわ!」

千「どうやって下まで行くんです?ここひとりしか通れませんが…」

「oh......」

千「…私が取りに行きます」

「ええ!危ないよ!?」

千「いいえ!私に行かせてください!Aさんばかりに頼る訳には行きませんから!」

「千寿郎…」

この子はほんとになんていい子なんだ…

私が尊敬の眼差しを送っていると照れた表情をした。

可愛い…

なんか可愛いしか言ってないけど、ほんとの事だから仕方ないよね!!

「じゃあ気をつけて言ってきてね。あいつ、洋装してたから、おそらくズボンのポケット…うーん、とりあえず鍵ありそうなとこさがしてみて!」

例えばというふうにポケットがあるであろう所を指さした。

千「わかりました。まずはそこを探してみます」

そう言ってさっき登ってきた階段を慎重に下っていった。



…やっぱり少し心配だなぁ。でも千寿郎はやってくれる男だ!

彼のことを信じて大人しく待っていよう。

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- はい!気長に待ちます! (2019年10月8日 1時) (レス) id: 5c607c067f (このIDを非表示/違反報告)
なの星(プロフ) - 梟さん» ずっと煉獄さん出したかったんですけど、結局最後しか出せませんでした笑 早めに続編だせるように頑張ります!しばしお待ちを! (2019年10月7日 19時) (レス) id: 5608f88791 (このIDを非表示/違反報告)
- 続編楽しみにしています!煉獄さん(兄)が出てきてくれてすごく嬉しいです!これからも頑張ってください!応援してます! (2019年10月7日 1時) (レス) id: 5c607c067f (このIDを非表示/違反報告)
なの星(プロフ) - まこさん» こちらこそすみませんでした!指摘する方も勇気がいると思うのでまこさんには感謝しかないです!良ければこれからもこの小説にお付き合いして頂ければ幸いです^^* (2019年10月6日 23時) (レス) id: 5608f88791 (このIDを非表示/違反報告)
まこ - なの星さん» 丁寧な対応ありがとうございます。この作品が人気の理由が分かりました!お騒がせ致しました (2019年10月6日 20時) (レス) id: c392ad3879 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なの星 | 作成日時:2019年8月28日 20時

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