なにわ男子のお兄さん (ページ11)

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古謝と今江と俺、ページ11

「俺ら悔しいわ…」

って呟いたんは多分那伊留やったと思う。

『珍しいやん、今江が酔っ払うとか』

呼び出されたと思えば今江は酔っ払っとって爆睡
那伊留はなんか、黄昏てて少し怖かったんを覚えとる。
どうしたんやろって那伊留を見てると冒頭に戻る。

『…那伊留』

「なんでこんなバラバラになってもーたんやろな俺ら」

その時の那伊留の顔を俺は忘れないだろう。

今江も顔を伏せているが肩が震えている泣いてるんやろう。

『……』

俺はなんにも声をかけられへんかった。

俺は『なにわ男子の桜庭紅郎』になれたから

帰り2人を送ったあと、My Dreamを聞いた、

『夢に向かって1歩1歩、明日なんて考えられなくて
今を生きるのに精一杯なんだ。
悔しい思いが道を作って流した涙が道固めて
また、歩いてくんだよ
約束するよあの場所へ連れてくから』

なぁ、まと、康二、龍太…俺は間違えてへんよな？
那伊留に声掛けへんかったこと正しかったよな？

その日の酒は少し涙の味がした。