恋、してもいいですか 【おそ松さん】

第五章 ページ6

十四松side

はいはーいい！！いっすかいっすか？5男十四松でぇーす！

やきう？一緒にしよー!!僕、やきう大好きだよ〜。

あっ、そういや今日ね、教育実習生の杉原先生が来たんだぁ。

数学の授業が凄く上手なんだよー、いいでしょー!!

でね、おそ松兄さんとチョロ松兄さんがおかしいんだー。

おそ松兄さんは数学のお勉強必死に頑張っているし、

チョロ松兄さんは顔がリンゴみたいに赤いしなぁ、

う〜んどうしたのかなぁ、兄さん達変なの。

でもね、一番おかしいのは一松兄さん。

いつも通りに見えるけど、

何か寂しそうな、でも嬉しそうなそんな雰囲気がする。

みんなはあんまり気付いていないけど、何かそんな気がするんだぁ。

どうしたんだろう？

そしたら、一松兄さんが急に無表情に近い顔でつぶやいた。

一「心底どうでもいい……。」

やっぱり何かあるのかな、一松兄さん、聞いてみようっと。

十「一松兄さん何か言った！？」

一松兄さんは笑って返してきた。

けど、なんか無理に笑っているような気がする。

一「……いいや、この授業終わったら帰ろーかなと思ってね……。」

うーん、勉強の事かな？

十「おぉー！

兄さん単位は大丈夫でっか！？」

一「……テストよけりゃどうにかなるでしょ。」

いや、何か違う、勉強以外の事だなぁ。

うーん、最近何か変わったこと……。

……あっ、もしかして、杉原先生のこと？

ねぇ、一松兄さん。

だって、あの人に似ているもんね。

それにあの事件からだよね、あんまり人と話さなくなったの。

やっぱり思い出すのかなぁ、だいぶたつのに。

まぁ、僕も兄さんのこと言えないけどね。

僕もそのことを思い出すと悲しいし、嬉しくなるなぁ。

ねぇ、一松兄さん。

あの時、応援できなくって、ごめんね。僕、弟失格かなぁ。

でもね、今度こそ。

十「応援しているよ、幸せになってね。」

一松兄さんのノートの中のあの人にどこかしら似ている猫に、

そして、気持良さそうに寝ている一松兄さんに僕はそっとつぶやいた。

みかタン

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