不規則に変わる毎日と、変わらない君【🎲短編集】

青春？　《青》　狐雪　続き ページ40

Aside

「これとこれの結果が32.0g/㎤になるんだから…」

『…あっ、こういうことか！』

「そうそう。ここも一緒ね」


…さすが理系の天才。

絡まっていた糸が解けるように、するすると問題が解けていく。


『うわあ〜、そうすると簡単じゃん！天才！ありがと〜！！』

「…ん。」


何故かそっけない返事で勉強を再開したifくん。

本当になんで…？


『よし、じゃあ私の番。文法と現文、みっちりやるよ〜』

「…ちょっと休憩せえへん？」

『ええ…』


“嫌だ”と思いっきり顔に書いてある。

ifくんがテストで落とした8点は国語で、全て珍回答だった。

例えば、

Q.この時、俊介はなぜ歌ったのか。

A.歌いたかったから。

みたいな。

いやまあ、そりゃそうなんだけど…。


『わかった、10分だけ休憩しよ！』

「っしゃ」


持ってきたペットボトルを取り出す。

レモンティー。

固く閉まったキャップを開け、一口含んだ。

と、その時、ifくんが何か呟いた。


「暖かいですね」

『ふん？』


ごく、と飲み込んでifくんの方を向く。

どっちかというと寒いんだけど…？


『え？なんで敬語？寒くない？』

「んーん。気分。んでAが寒がりなだけよ」

『へえ…？まあいっか』


特に気に留めず、休憩後勉強を再開した。


「…Aも知識が足りんな」

『え、悪口』

「ごめんてw」


ifくんが言った本当の意味を、私はもう少し後に知ることになる。


暖かいですね→あなたが隣にいてくれて嬉しいです


.

う〜ん。

まつりんと若干被っちゃった…？

ごめんね。

私もまつりんとお祭り行きたい。

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