不規則に変わる毎日と、変わらない君【🎲短編集】

そらいろ《水》望華 ページ26

最後に見た綺麗な青空は、いつだったかな。


一人で見た青空はつい此の前。


君と二人で見た青空は、もう13年前か。


もう、見れないね。


今はもう空にいる君。


あの時君が言った言葉が嬉しくも憎らしく思えてくる。


どんなに綺麗な青空でも、僕の気持ちが晴れることは無い。


青空っていふくんだし。


昔、君とふたりでぷかぷか浮かぶ雲を見た時、君が急に口を開いた。


『いむくんってさ、将来何になりたいの？』


｢えぇ？僕？｣


突然の事だったからちょっと戸惑ったけど、僕はこう答えた。


｢うーん、、、ゲーム作る人とか？｣


『あははっ、いむくんらしいね』


｢えー、逆にAは？｣


君も自分に聞かれるとは思ってなかったのか、少し戸惑っていたけど、直ぐにこう言った。


『…今のままでいいなぁ、ずっとこのままでいたい』







雲が流れていき、太陽も沈んでいく頃。


今日は不思議なことに、夕焼けの色がサーモンピンクに染まっていた。


さっき君の言った言葉が僕には分からなかったけど、なんて返したらいいのかわからなかった。


｢そろそろ帰る？｣と口にしようとした時、君が急に立ってこう言った。


『…いむくん、頑張ってね』


｢え、うん、ありがとう！｣


何に対してか分からない『頑張ってね』。


馬鹿な僕には分からないけれど、返事をして手を振った。


ばいばーい…


山にいる訳でもないのに、僕には君のそういった言葉がこだまして聞こえた。



















今日の空も白い雲が浮かぶ水色の空。


昨日は変な夢見たなぁ。


そう思いながら靴紐を結び、誰もいない部屋に向かって｢行ってきます｣と言い家を出る。


13年前の次の日、学校に行くと君の机に花瓶に挿した花がいけてあった。


外は空色に染まっている。


好きだった訳でもないのに、ただの同級生なのに。


その時は何も分からなかった。


満員電車にぎゅうぎゅうと押されながらスマホをちらりと見る。


あぁ、11時過ぎてんじゃん。ないちゃんにまた怒られるなぁ。


絶望しながらガラスのドアに手を当てて外を眺める。


あの時の『頑張ってね』は、僕の将来のことについてなんだろうな。


裏切ってごめんね。


帰り際の『ばいばい』に隠れた君の『好きです』。


聞こえないふりしてごめんね。


空に語り掛けても変わらないけど。


僕も、＿＿＿


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ゴミと言っていい作品ですね。


ありがとうございました。

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