■. ページ19
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『 流石一年A組ね。テンポが良い。 』
｢ 音を感じる所か人が多すぎて不協和音を耳にしてる気分だったわ。 ｣
『 心操も何か洗脳させて自分の有利な方向に向けてるね。これは突破しそうかな 』
｢ カノンも出たかったわぁ。 ｣
『 私体育祭とかくだらない行事だと思っていたけれど、案外音楽はあるものね。 』
｢ マエストロとカノンが出たら勝率は？ ｣
『 そもそも出ない。 』
｢ たらればの話なのに。釣れないわね ｣
『 ヒーローになんかたらればでもなりたくないよ。 』
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そう言いながら観客席から第2種目である騎馬戦を見る。
個性を使った競技は中学にやった個性なしでやる競技のものと全然違く、見て飽きないものだった。
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｢ マエストロに聞いたこと無かったわね。 ｣
『 ん？なにが？ 』
｢ この身体の持ち主はヒーローになりたかったのかしら。 ｣
『 なぜ…？ 』
｢ 昔、マエストロが言ってたわ。ピアノを弾けば弾くほど、もし楽譜の内容を忘れたとしても身体が覚えてる、ってね。 ｣
『 うん、言ったよ。 』
｢ ＿＿＿＿＿この身体の持ち主は、ヒーローになりたかったのかしら？ ｣
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一瞬、うるさかった観客の声援が止まったかのように時が止まった。
いつも興味を持たなかったカノンが、自分のことを知ろうとしてる事に少し違和感を感じた。
『 それを聞いて何がしたいの 』
｢ 身体が覚えているのよ、体術や指揮棒を持つ手、ヒーローになりたいという情熱。…ねぇ、マエストロはこの身体の持ち主を知らないの？ ｣
『 知らなくていいよ。カノンはカノンでしょ 』
｢ それはそうだけど、カノンも気になるのよ。差し支えなければ教えて欲しいの ｣
『 知らなくていい。ちょっと飲み物買ってくる。 』
｢ マエストロ…！？ ｣
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カノンはカノンだから気にしなくていいじゃん、と突き放した言い方をしてしまったことに後悔をしたのは早かった。
だとしても"お姉ちゃん"を知って、そのような仕草をされるのは私にとってはちゃんとケジメが付いたのに揺らぐものだった。
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( お姉ちゃん、なんで死んじゃったかなぁ。 )
( あの時私が代わりに死んでいたら、)
( お姉ちゃんが"ヒーローになる"夢は叶えられたも同然だったのに。 )
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MR - 一気見してしまいました！ (1月9日 17時) (
レス) @page30 id: 4d66bde2ec (このIDを非表示/違反報告)
48 - とても面白いです！更新お待ちしております！ (8月2日 8時) (レス) id: 7ea788b5a6 (このIDを非表示/違反報告)
雪モチ(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです！更新待ってます！ (7月16日 10時) (レス) @page30 id: cd96ca08d9 (このIDを非表示/違反報告)
もやし - 続き待ってます！！ (7月2日 15時) (レス) id: 2aa5ee0a9a (このIDを非表示/違反報告)
tukina0123(プロフ) - とても面白く一気に見てしまいました!! ゆっくり続きを待っています!! (2022年12月21日 14時) (レス) id: 9f8c517d0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白 x他1人 | 作成日時：2021年11月6日 19時
