続き ページ15
これを押せば俺は「いろ」を知ることが出来る。
そして、貴方に会うことが出来る。
「白……白……これか。」
白はこの部屋でずっと見てきたから分かる。
他の色と混ざっていない、純粋無垢で清潔で、1番この部屋で明るい色。
緊張しながらそのボタンを押した。
ヴー……と機械的な音を発しながら自動的にドアが開かれる。
ガタッとドアが完全に開いた時、人生で1番の衝撃を受けた。
「これが……『色』…ってやつか……？って、眩し……！！」
眩しい原因を探してみると、遠くの方で白色の物体を見つけた。
あの白色は、俺が部屋でずっと見ていた明るいだけの白じゃない。眩しくて、熱くて、痛い。
熱いは赤で眩しいは黄色の特徴のはずなのに、言われてこなかった白色も同じ特徴を持っていて面白い。
後、あの眩しい白色の周りにあるあの色はなんだろうか。あれが空で、水色ってやつなのかな。
そういえば前に、
『水色の空はね、長く待つとだんだんオレンジになって、次第に青くなって、明るい水色だったはずの空は真っ暗で何も見えない黒色になるんだよ。ちょうどスマイルが着てる上着みたいな感じ。』
…ってきりやん言ってたな。
あ、そうだそうだ。
色に見とれている場合じゃない。きりやんを探して会いに行きたい。いや、行かないと。
どこにいるのか分からないまま、無我夢中で色彩の世界を走り続ける。ただ、これまで走ったことがほとんどないからちゃんと走れているか分からない。
ふと視線を落とすと、優しい色をした何かが風に揺れている。
優しい…
これが緑ってやつかな。そしてこの何かは…草…だろう。おそらく…。
そのまま視線を落としたまま走り続けていたせいだろう。盛大に緑に向かって転んでしまった。
「ってぇ……」
これが転けるって動作か。二度と経験したくねぇ。
起き上がるのも精一杯だ。どうにか起きようとするが動かない。
ただ、痛覚が悲鳴をあげるだけ。
「鈍臭っ」
上から急に罵倒され、気の所為を望んでいたがそうもいかなかった。
俺じゃない、誰かの足がある。
「ほら、立て。頑張れ」
知らない誰かが俺に手を差し伸べてくる。
てかこの声、あの人に似ている気が…。
「…ありがと」
「どういたしまして。さ、ずっと見たいって望んでた色はどう？どんな感じ？」
「……は？」
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駄池(プロフ) - 奏<そう>さん» 大正解です！笑 (8月14日 1時) (
レス) id: 179d1913be (このIDを非表示/違反報告)
奏<そう>(プロフ) - お国の推し…もしや酒癖悪い魔法使い(?)の雨降りメシマズ紳士帝国さんですか…!?とすると推しCPは紳士とHEROのCP…? (8月13日 22時) (レス) @page37 id: 4d184c9d16 (このIDを非表示/違反報告)
駄池(プロフ) - すみれいんさん» ありがとうございます…！いってきます (2023年4月8日 0時) (レス) id: c5914b19a4 (このIDを非表示/違反報告)
駄池(プロフ) - 奏<そう>さん» ありがとうございます😭そちらも頑張ってください…！ (2023年4月8日 0時) (レス) id: c5914b19a4 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - 待ってます！！！待ってる間は読み直します！！！いってらっしゃいです…？ (2023年4月7日 20時) (レス) @page25 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：駄池 | 作成日時：2023年1月2日 0時
