十年後桜の舞う頃【RKRN】

そうだよね ページ32

｢いない、か｣



Aは急いで鐘楼に来てみたが誰もいなかった

久しぶりに来る鐘楼からまた昔のように学園を見下ろす


しばらく悩みなんてなかったもんだからなかなか来ることのなかった鐘楼
相変わらず緑が綺麗で天女の事なんて吹っ切れそうだったが昔と違うことがひとつあった


校庭に誰もいない


バレーボールをする体育委員会も、匍匐前進をする会計委員会も、落とし穴に落ちる保健委員も。



｢また明日も来てみようかな｣



そう思いながらAは自室へ戻っていった



────────────


食堂裏に藤内と喜八郎は落とし穴を泥だらけになって掘っていた


ようやく完成しお決まりの穴見をする
(穴見の予習も万全な藤内)


何故落とし穴を掘ったのか


それは今からここを通る人物を落とすためだった


喜八郎｢来た。｣


藤内｢隠れましょう｣


喜八郎と藤内はしげみに隠れる


その人物は見事に穴に落ちた


今日の穴は特別深い苦無や鉤爪なんかを使っても登って来るのは時間がかかるだろう


そして喜八郎たちがしげみから出て穴の中を見下ろす


喜八郎｢やっと話が出来ますね…









立花先輩。｣


なんと喜八郎と藤内の穴に落ちたのは立花仙蔵だった

問題→←懐かしい

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