僕の隣に君がいるから (ページ15)

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夜久衛輔ページ15

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『うわぁーまじか仕事入った』

｢まじか｣

『まじまじ。このブラック企業めが』

せっかくの二人揃っての休日だというのに突然仕事が入ってしまった私は急遽やりかけの掃除や洗濯を中断し家を出なければならなくなってしまった

中途半端というものは無性にむしゃくしゃするしせめてこのカゴの中にある洗濯物を畳ませて欲しい。

だがしかし、突如予定変更となった取引先との大事な会議にこちらのましては個人の都合で出席しないというのもかなりな世間知らずなのでアイロンをかけたばかりのワイシャツを渋々羽織ることにした。

そんな様子を見ていた夫、衛輔。

｢この時期は忙しいもんなぁ｣ととてもスマートに洗濯物を手に取り畳み始めたのである。
あらヤダ何この夫。超スパダリ

彼も久々の休日で疲れてるだろうに
それくらい私が帰ったらやるのに

｢ついでに掃除機もかけとくわ。お米はいつも何合？｣

『はぁぁぁぁ、本当に貴方の気が回る所尊敬するし好きだわありがとうお米は衛輔がいっぱい食べるから4合。』

｢おー了解、これくらいはお易い御用だっての！任せとけ｣

一生愛す。

｢何時頃帰ってこれそうなの？｣

『あー多分6時過ぎちゃうかな』

｢じゃあ風呂も沸かしとくな｣

『はぁぁぁぁ好き』

彼の優しさに溢れる言動には毎度毎度にやけさせられ思わず溜息をつきながら顔を手で覆ってしまう
これで私の帰宅後の疲労は幸せへと変わって行くのだ

この好きという言葉も何万回言ったものだろうか
その度に彼は、はいはいと微笑んでくれて僅かに低い位置にある頭にてをぽんと置いてくれて。
それが本当に心地よくて

｢それじゃ、会議なんだろ？頑張っこいよ｣

『ありがとう、行ってくるよ。』

さて頑張るかなんて今日も私を奮い立たせてくれるのだ。

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