実況47 ページ47
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「時間、来ちゃうね。」
「…なんだよ、そんな顔すんなよ。」
くしゃりと撫でられる頭。その手の大きさと雑さ加減が心地よくて目を瞑ってしまう。
駅のホームで電車が来るのを待っているのだが、あと少しできてしまうのだ。
「…だって、会えなくなっちゃうし。」
「まぁ、そうだけどよ。」
お互いなんだか、息の詰まるような会話をしてしまい苦くなる。
あとちょっとだから、何か話さないと。時間が来ちゃう。
「…何話そうか、考えてんの？」
「えっ、なん、で？」
「顔に出すぎだ、ばーか。」
「…った！」
頭にあったはずの手はおでこへと持って行かれデコピンをされる。
その衝撃で後ろへと足を下げてしまうも、すぐに体制が整う。
それは、キヨが腕を引いて私のことを自身のなかへとすっぽりおさめたから。
「別に今話せなくても、電話できるし、会いに行こうと思えばいけるだろ？
あんま考えすぎんなよ。」
「…うん。」
わかったなら、よし。と付け足して一旦距離を取る。
すると、キヨは自らの首にかかっていたネックレスを外し私にかけてくれた。
「ほれ、やるよ。俺だと思っていつもつけてろよ？
俺の大事なもんだから、次会うとき絶対返せよ。」
首にかかっているネックレスを優しくてに持ちながら、笑う。
その優しい眼差しに自然と私も笑顔を戻していく。
〜♪
「…あ、電車来ちゃった。」
「もう、だな。よしっ、すぐ乗れ。
話したいけどグダグダしてると離れたくなくなる。電話またすっからよ。」
あと、これ。と手に渡されたのは丁寧におられた紙。二つ折りにされたルーズリーフのようなものには文字が書かれてあった。
中を開こうとすると、止められた。
こんなのいつの間に。
「…いつ、書いたの？」
「んー…ちょっとした空き時間、かな。んま気にすんな。」
背中を軽く押され、電車の中へ入る。生憎こちら側に乗る人は少なくキヨとはまだ話せていた。
「ありがとね、キヨ。また、すぐに遊びに行くから。」
「おうよ、そん時は待ってるから。」
タイミングよく、扉が閉まり少しずつ動き出す。
扉の窓から見えるキヨは笑っているのか困っているのか読めない。
それでも、楽しかったなぁ、と思い手を振り返す。
席に座って、キヨの手紙を開く。
"Aへ―――――――――――
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霜田 - 誰も言ってないようだから言いますけど名前表記おかしいです。1度確認してから投稿とかできればそうして頂けると嬉しいです。 (2017年8月14日 17時) (
レス) id: 34b277b443 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆずぽんぬ | 作成日時：2017年4月2日 23時
