実.況してみた【実.況者】 (ページ25)

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実況25 ページ25

「"…ってきいてる？"」

笑いながら、携帯越しに聞こえる声にウトウトしてしまう。

「聞いてまーす。てか、ぶっちゃけの話俺よりも歳上なんじゃね？て思ったんだけど。」

ゲームの話や世間話、ちょっとした面白話などいつの間にか一時間弱話していたようだ。

そんなときにふと聞いてしまった失礼な発言。

気に障ってしまったか？って思ったが帰ってきた返事は案外普通のものであった。

「"今年で22だよ。キヨは？"」
「え、あ。24。って俺のほうが年上だったわ。」

また他愛もないことで馬鹿笑いしてしまう。
ここのところ調子が狂う。

回転する椅子に深く腰掛け、くるくると回る。手をマウスへ持っていき動画サイトを開く。

大百科には、年齢は載っていなかったもののかなり若いのだと気付かされた。

「"ほんとだ、でもキヨってちょっと子供っぽいところあるよね？

そういうところがおちゃめっていうかなんていうか。"」

少し乾いた笑いを含み、疑問系に話を濁す。

年下のやつに子供扱いされるのは何だか不服だ。反撃してみよう、と思ったのは、彼女のせいである。

「俺よりもよっぽど子供っぽいだろ、柳のほうが。」(笑)

頭が冴えている相手にとって、間違ってしまったことを言って苦い顔してしまう。

先日、レトさんとみた無限回廊実況から見てかなりの凄さだと思う。
(あくまでもキヨ基準なのであしからず。)

「"え、そう？んーもっと大人っぽく色気つけたほうがいいかな…。"」

「えっどんなんかわかんねぇかいーや。うん。」

見た目の問題ではない気がするが、よしとしよう。

*

「ああぁ、かわいーな。」
「は？」
「頭イカれたか？」

開口一番、やばいやつだと思われる発言をしました。キヨです。

昨日の夜の、通話のことを思い出し顔がニヤける。あんなに長く話したのも何気初めてだったかもしれない。

ゲームの話だったり、世間話だったりでも話が弾んだのだ。

まぁ、彼女の気遣いとかそんなのもあっただろうけど。

「…もしかして、柳のこと言ってんの？」

うっしーはわかっているのか、呆れた顔をしてため息をつく。
それに、レトさんとガッチさんは苦笑い。

「ちょっとぉ、ため息つかれた気持ちになれよ！可哀想だろうが！」

「そんなこと、微塵も思ってねぇだろ。」

ごもっともなことを言われ、口をタコの形にする。

「まぁ、悪いやつじゃねーけどよ。」
「うん、そうだよね。」

こんなことを言うのかわからなかった。