実.況してみた*Afterstory*【実.況者】 (ページ6)

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After*6 rtrt ページ6

Side.レトルト

「あっ、こんにちは。」

「あ、うん。ひさしぶりー、だね。」

カフェまで行って会った際からの"久しぶり"である。
(After*1でのレトルトさんです。)
　

キヨくんの家へ行こうとバスを降りてふらふらと歩いていると、急に声をかけられた。

もちろん聞き覚えがあったし、何より話しかけられる前にちらっと見たときに自分でもわかっていたからだ。

「…レトさん、今からキヨのとこですか？」
「うん、え、もう帰るの？」

尋ねると、柳ちゃんはムスッとした顔になり目線を逸らされた。

え、おれなにかいっちゃった？

「ごめ、俺なんか気に障るようなこと言っちゃった？」

「…いえ、キヨが悪いんですよ。あのバカ。

ほんっと、考えられないですよね。」

この前とは全然違う柳ちゃんに俺は圧巻される。
現代の女の子怖すぎ((

キヨくんの家の近くに二人でどうかするのも心配なので場所を変えて話を聞くことにした。

*

「…えええぇえ？！キヨくん何してんの？！」

「…ほんとありえなくないですか？！

私、堪えてたんですけど本気で泣きそうだったんですけど。」

公園のベンチに座って、話を聞く。
が、意外にもキヨくんらしく、バカっぽい答えが返ってきたためか叫んでしまう。

鳥が幾羽か飛んでいってしまった。

「それにしても、いくらネタやからって彼女さんの前でそれはアカンでしょ〜。」

それ、というのは。

「…何が、女優さんと結婚したいだ。ガチだと思っちゃうじゃんか。」

可愛い女の子に目がないようなキヨくんの発言に少し白目向きそうになる。←

とはいえ、キヨくんにそんなの無理強いもできないけどキャラ作りだと柳ちゃんに話す。

「…まぁ、そうですけど…。まぁ私も頭冷やします。レトルトさんありがとうございました。

あっ、あと、この事、キヨには内緒ですからね？」

悲しい表情から一変して、笑うように顔を上げる。

その笑みは作り物か本物かはわからないが取り敢えず一見落着。

俺は、柳ちゃんに別れを告げ再びキヨくんの家を目指した。

.

((妬いてくれる人おるってなんか羨ましいな))

((…？どしたの?レトさん))

((なんでもないわ！はよ気づけよな))

((えっ？え？なになに？！))

女の嫉妬も可愛らしいもの。