episode 185 裏切りの部屋 ページ35
※ﾃﾋｮﾝside
ユンギヒョンが最近やたらと機嫌が悪くて、マネヒョン達もヒョンの顔色を伺いながらスケジュールをこなしているのをずっと感じてた。
楽曲制作に行き詰まってナムジュニヒョンとたまに言い争ったりするのは日常茶飯事だし、いつもの事だって特別気にも留めずに。
「テヒョナ、、、お前だけには俺の作業部屋の場所。教えてやるよ、、来るか？」
俺とルカが作ったお粥を残さず食べたお椀を下げにきたユンギヒョンからの突然のお誘い。
ﾃﾋｮﾝ「え？いいの？、、」
ﾕﾝｷﾞ「ああ、、他のヤツには言うなよ？お前は特別だからな、これスペアキー」
口角を片方だけ上げて笑う癖。
俺は、、、ヒョンの特別？
ﾃﾋｮﾝ「、、ラッキー＾＾ じゃあ明日行く！」
秘密主義なユンギヒョンの部分に触れられた気がして嬉しかったのに。
「ルカ？、、ユンギヒョンと、何してるの？」
目の前に繰り広げられている光景に目がチカチカする。
嘘だろ、、、
今朝俺を抱きしめてキスをしてくれた恋人は。
ユンギヒョンとキスをして抱き合っていた。
はっきり顔が見えない。
もしかしたらルカじゃないかもしれないなんて。
今更何をバカみたいに期待してるんだ。
鼓膜の奥をドンドン打ちつける音は大きくなっていく。
必死そうに顔を背けてる女の顔を振り向かせると、大粒の涙を流している。
「っ、、テヒョンっ！、、、見ないで、、、お願い」
なんで？、、、どうして
泣きたいのは、、、、俺の方だよ、
嘘だったの？
いつからが？いつまでが？
「、、ぁー、、、バレたなら仕方ないよな、」
「、、ユンギヒョン？、、何言って、」
「、、なぁ、今どんな気持ち？、、ルカに裏切られて、、、俺に大事な女を寝取られて、、なぁテヒョナ？」
こんなに冷たい目をしたユンギヒョンを、俺は知らない。
「、、ルカ、、ずっとここでユンギヒョンと会ってたの？ここで、、、抱かれてたの？、、だから俺を避けてたの！？ねぇ！！、、、嘘だろっ、」
彼女の細い肩を揺さぶって責める度に胸が張り裂けそうになる。
「テヒョンっ、ごめんなさい、、っ、でも私、」
「、、、信じてあげられないよ、」
「っくく、、あはははははっ、、、」
「、、！？、、ユンギヒョン、、、何がおかしいの？、」
「いやぁ、、滑稽だな、、、俺はお前のその顔が見たかったんだよ」
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作者名：Apple | 作成日時：2023年1月19日 1時
