episode 144 選んだ結末 ページ44
あの日私がシンヒさんに伝えた事。
それはBTSの家政婦としてまた働くこと。
ただしそれは期限付きである事。
テヒョンは真っ直ぐで温かい、無償の愛を私にくれた。
でもそれが苦しかった、、、
臆病で心の弱い私は、きっとこの選択を一生後悔するかもしれない。
それでも・・・・・
私には彼がとても眩し過ぎました、、、
神様、、、ごめんなさい。
テヒョンやBTSの皆に悟られないように振る舞ったけど、毎日優しくしてくれる皆に後ろめたい気持ちでいっぱいだった。
ルカ「、、結局最後まで面倒を掛けてごめんなさい、、、シンヒさん、、」
ｼﾝﾋ「、、、ルカさん、、本当にそれでいいの？、、、まさか日本に帰っちゃうだなんて、、、」
ルカ「元々住む世界が違ったんです、、、それに私は、、テヒョンに愛される資格なんてありません、、」
ｼﾝﾋ「別にいいじゃないルカさん、、っ、愛される資格も、、愛する権利も、、誰にだってあるの、、シンプルな事でしょう？、、テヒョンは貴方の事を本当に大切に思ってるわ、、そんなに意固地になる必要ある？、、、私はただ、、、後悔だけはしてほしくないのよ、、」
シンヒさんの言葉が小さな針みたいに胸の奥をチクチク刺す。
それでも私は、、別れを選んだ。
恋なんて、火傷のようなものだ。
今は痛くて苦しくて、痕が残ってしまっても。
少しずつそれも薄くなって、時が経てば忘れてしまう＿＿＿＿＿、
BTSの皆が朝早くから仕事に向かう今日。
差し入れに渡したサンドイッチを嬉しそうに抱えたテヒョンの顔。
それが私が最後に見たテヒョンだった。
最後に脳裏に灼きつけたのが笑顔のテヒョンで良かった、、、
用意していた手紙をテーブルに置いて、部屋を後にする。
これ以上長居してしまうと決心が鈍ってしまうと思ったからだ。
借りてたマンションもあと数日で解約する手筈になっている。
いつも間にかテヒョンの私物で溢れてしまった寝室には、テヒョンの香りで充満していて。
テヒョン、、、勝手な私を許して、、、
自ルカ「シンヒさん、、、今まで本当にありがとうございました、、」
ｼﾝﾋ「、、、ええ、私こそありがとう。もしまた会えたら、、、今度は友人として会いましょう、、元気でね、ルカさん」
日本行きの航空券を握りしめたままテヒョンの幸せを願いながら。
韓国を去った。
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作者名：Apple | 作成日時：2022年11月8日 23時
