episode 127 計画のすべて ページ27
※ｼﾞﾌﾝside
飛行機が日本に到着して、ロビーには沢山の日本のトゥメが待ってくれていた。
初めて踏み入れた、待ち侘びた土地は人も街も温かくて。
「うわー！念願の日本だぁー！！」
はしゃぐ本国メンバーと、久々の日本に嬉しそうな日本メンバー。
本当はもっとゆっくりしたいけど、分刻みのスケジュールの間でどこに行けるかって皆と相談していた。
今度はヌナと一緒に来れたらいいな、、、なんて想像していると最初の仕事現場に到着。
そろそろ仕事モードに切り替えないと。
夜になって、行きたかったラーメン屋さんに皆で行ってコンビニに寄って色々買い込むと、急いでホテルへ向かった。
今日のメイク中の写真や食べたラーメンの写真。
夕方雨が少し降って虹が綺麗に出た時の写真。
ヌナに沢山送ったのに、既読にもならなくて。
電話をかけてみたけど、それにも出てくれないヌナ。
今すぐ会えない距離にいるヌナのことを考えると、心が騒ついてイライラしてしまう。
その気持ちを鎮めるためにカメラロールに収められたヌナの写真を開いた。
初めてヌナと会った時。
今思えば、あれから俺はどこか狂っていたのかも知れない。
優しくて綺麗で、、でもどこか影のあるヌナをもっと知りたくなって、しつこいくらいシンヒさんにヌナのことを聞いた。
V先輩の彼女、、、それがルカさんの隠された肩書き。
それと同時にV先輩にはもう一人。陰で噂されてる人が居た。
モデルのパク・ミンジョンさん。
表立った噂はなかったけど、俺の先輩たち界隈では知られていた。
一人の女性も大切に出来ないV先輩なんかより、俺の方がヌナを幸せにできるのに。
それから俺は、自分でも驚いてしまう程の行動力でミンジョンさんに近づいた。
ミンジョンさんにとってヌナは邪魔な存在でしかなかったから、すぐ話に食いついてきた。
俺が想像したよりも早く思い通りに計画は進んで、傷ついたヌナに差し伸べた手を。
素直に信じて握り返したヌナは、もうV先輩のものじゃない。
俺だけのヌナなんだ。
それに元はと言えばミンジョンさんから離れられない先輩が悪いんだ、、、
あんなに愛してるって縋るなら、もっと大切にしなきゃいけないでしょ？
「ヌナ、、、今何してるの、、？、、」
一言呟いた後，スマホが鳴って急いで開いた。
ﾐﾝｼﾞｮﾝ：交渉は決裂よ。もう私は関係ないから。
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作者名：Apple | 作成日時：2022年11月8日 23時
