episode 110 この世で一番嫌いな ページ10
※ﾃﾋｮﾝside
無意識だった。
誰かが楽屋を訪ねてきて、ジョングクがドアを開けたその瞬間。
俺がこの世で一番憎らしいやつの顔が見えると、体が勝手に動いてしまった。
「ヒョンっ！、やめてください！！」
ジョングクの声で我に帰った時には、パク・ジフンの胸ぐらを掴んでいた。
ﾎｿｸ「テヒョナっ！！何やってんだよお前！」
奥から出てきたホビヒョンとジンヒョンに引き止められた俺の手は、あいつから離されて。
茫然としてるTREASUREメンバーと対照的に、冷静な目で俺を睨みつけるパク・ジフン。
ﾅﾑｼﾞｭﾝ「うちのメンバーがすまない、、ほらテヒョナ、、、謝れ、」
ﾃﾋｮﾝ「、、っ、、、ヒョン、、、、」
なんで俺が謝らないといけないんだ。
だってこいつは俺のルカを奪った張本人。
俺たちの日常になくてはいけなかった彼女が居なくなったのは、こいつのせいだろ、、？
ｼﾞﾌﾝ「、、先輩、俺は大丈夫です、、気にしてませんし、厄介ごとはやめましょう、、、でも、」
ﾋｮﾝｿｸ「、、ジフナ？、お前何言って、、」
俺の目を真っ直ぐ見つめたこいつは言い放った。
ｼﾞﾌﾝ「V先輩、、、ヌナが先輩を嫌いになったんじゃない、、先輩がヌナを裏切ったんでしょ？、」
ﾃﾋｮﾝ「、、っ！！、、、っ、」
何にも言い返せなかった。
今にも殴ってしまいそうな手は、行き場をなくして浮いたままで。
あまりにも身勝手で子供な自分が今更恥ずかしくなって、俯いてしまう。
ﾕﾝｷﾞ「本当に申し訳なかった。今日よろしくな、、」
ｿｸｼﾞﾝ「テヒョナが悪かった、、、」
ｼﾞﾌﾝ「いえ、、こちらこそよろしくお願いします＾＾」
どこか余裕そうな顔をして挨拶をしたパク・ジフンは、メンバーを引き連れて楽屋を出て行った。
聞きたくなかった。
他の男がルカをヌナなんて呼んで馴れ馴れしい。
ｼﾞﾐﾝ「はぁ、、、気持ちはわからなくないけど。テヒョナ、、、あれはまずいって、、、」
ﾃﾋｮﾝ「、、ごめん、」
ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「・・・・・」
本番前だっていうのに、俺のせいで空気は最悪だ。
軽率なことをしてしまったことは後悔してる、、、ただ。
あいつの腕が、唇が。
いつルカに初めて触れたのか、今日も一緒に居たのか。
考えてしまう。
なんであいつなんだよ、、、ルカ、、、どうして、、、
episode 111 美しい笑顔の裏→←episode 109 出発前のキス
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 487人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Apple | 作成日時：2022年11月8日 23時
