彼女は傷つかない３［BTS］ (ページ21)

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episode 121 一番大切なものはページ21

TREASUREの皆が乗った飛行機の離陸を見送って、事務所のスタッフさんに宿舎まで送ってもらった。

いつものように掃除をして、洗濯をして。

あ、またジョンファンがプリンを半分残して冷蔵庫に入れたままにして、、、しょうがないなぁ、、、

彼らが帰ってくるまで。

毎日ちゃんと仕事を全うして、綺麗な空間を作っておいてあげたい。

合間の休憩にコーヒーを淹れているとスマホが鳴った。

［日本着いたよ＾＾仕事頑張るね。愛してるよ。］

ジフンから届いたメッセージについ笑みが溢れる。

［待ってるね＾＾愛してる。］

送信のアイコンをタップした瞬間。

、、知らない番号からの着信。

基本知らない番号は出ない主義だけど、なかなかしつこいコールに痺れを切らして通話をタップした。

ルカ「、、もしもし？」

「・・・・・・・・」

何？無言電話？

ルカ「何なんですか？、用がないなら切りますよ！？」

何なの？こんな悪戯に付き合っていられるほど私も暇じゃないんだけど、、

「・・・あんただけだよ、」

はぁ？、、何？、、、それにこの声、、、

聞いたことあるような、、勘違いかな、、

「何も知らないのはあんただけだよ、」

そう言い残して一方的に切られてしまった電話に、何の返答もできなくて。

掛け間違えたんじゃないの？、、だってそんなこと言われるような覚えはない、、と思う。

ルカ「なんか気色悪いな、、、」

今日は早めに業務も終わったし、たまには外食して帰ろう。

最近この宿舎と私の住んでるマンションのちょうど中間点に、いい感じの居酒屋さんを見つけたからそこに行ってみようかなぁ、、

ビールと海鮮チヂミを注文して仕事終わりの体にビールが沁みる。

店内にはBTSが広告になっているビールメーカーのポスターが所狭しに飾られていて。

テヒョンの顔が視界に入って、思わず視線を逸らした。

あの時、久しぶりにちゃんと見たテヒョンの顔。

あれだけ拒絶したんだ。もうテヒョンだって諦めてるはず。

なのに、、、なんでまた涙なんて出るの、、、

ルカ「、、私、、本当に最低な女、、、」

ジフンはこんなに私を愛してくれてるのに、、、

今この涙はテヒョンのために流してるなんて。

私は一体、、、何が一番大切なんだろう。

ぬるくなったビールを眺めて、嗚咽を押し込むのに必死だった。