彼女は傷つかない２［BTS］ (ページ10)

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episode 60 それぞれの思惑ページ10

※BTS side

テレビ局での仕事中、ユンギが体調が優れないからって先に退勤した。

ﾏﾈｰｼﾞｬｰ「家に家政婦さんがいてくれるなら一人で帰っても大丈夫だな＾＾」って。

俺たちは体調が悪いユンギを心配な反面、疑っていた。

ルカと二人きりになる機会をずっと狙ってたユンギ。

今頃ルカとどう過ごしてるのかって無性に気になった。

テヒョンとルカが付き合うようになってから俺たちはそれぞれ複雑な想いを抱えていた。

あの二人に何があったのか。

テヒョンだって俺たちと同じようにルカの人となりも知らないで差別して、傲慢な態度と乱暴な言葉で傷つけた。

なのにどうして、ルカはテヒョンを選んだのかって、、、

一日のスケジュールを終えて退勤しようと車に乗り込むとテヒョンの姿がない。

ｼﾞﾝ「テヒョナは？」

ｼﾞﾐﾝ「どうしても外せない約束があるってさ、」

ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「・・・・・」

ジミンの言葉で何となく理解する。

テヒョンが元彼女のミンジョンと会ってるんだって。

俺たちは帰り道の車内で誰もが口をつぐんでいた。

ミンジョンとの関係を終わらせられないテヒョンへの苛立ちを抱きながら。

ルカの顔を思い浮かべると尚更そう思った。

そんな奴がルカの恋人を名乗るなんて許せなくて。

ｿｸｼﾞﾝ「ただいまルカ〜、今日の夕飯何？」

ｼﾞﾐﾝ「、、ユンギヒョンは？」

ルカ「ビーフシチューです、ユンギさんならお部屋で休んでますよ？」

しれっとしてるルカの様子を見る限り、ユンギとは何もなかったんだろう。

内心ほっとした。

練習生からずっと一緒で家族みたいに過ごしてきた俺たちはお互いを尊重しながら今まで上手くやってきた。

でも同じ女を好きになって、この気持ちを諦めて譲る事は出来そうになくて。

密かにそれぞれを出し抜くように探り合ってるみたいだった。

ルカ「あの、、テヒョンは？」

ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「さあ、、？、でも今夜は帰ってこないかもね」

ルカ「、、そう、」

テヒョニヒョンの帰りを待ち侘びてる彼女に意地悪なことを言うと、ルカは少し寂しそうな顔をして。

心臓がチクリとした。

ヒョンのためならそんな顔してくれるんだな。

俺だって、ヒョン以上にルカを愛してるのに・・・

皆でせっかく囲む食卓も。

ルカの暗い表情と比例して何となく空気が重かった。