episode 89 止まない後悔 ページ39
※テヒョン side
ヒョン達やジョングクが部屋に帰って、静まった部屋に一人きり。
俺のスマホ画面はルカに掛け続けた発信履歴でいっぱいだった。
送ったメッセージに既読はついたものの、一向に返事がくる気配はない。
それでもルカの声が聞きたくて、話を聞いて欲しくて。
もうこれで50回目。
俺一人だけの我慢比べは、51回目の彼女の電源が切れたという音声案内で終わってしまった。
、、俺は何をしてるんだろう、
ミンジョンとの関係を言葉にするとすれば、共依存が一番相応しいのかもしれない。
あいつは俺の、《初めての女》だった。
その《初めての感触》に俺たちは溺れて夢中になって。
確かにまだその時は、お互いを愛していたけど、、あいつは他の男の元にいってしまった。
その後は俺にも他に恋人ができたりしたけど、あいつは俺に執着してきて、今みたいな曖昧な関係がずっと続いている。
ルカと付き合うようになって、初めて心から愛した人に出会った俺は、何度もミンジョンに関係の解消を願ったけど。
もう一種の洗脳みたいに、最後の最後まで結局ミンジョンの手を離し切れない俺は、、
決心の鈍い、なんて弱いヤツなんだろう。
テヒョン「、、ルカ、」
家を出る時、最後に見たルカの顔は俺にだけ笑顔を向けてはくれなかった。
あの時のルカの暗い顔を思い出すと後悔と罪悪感が俺の心を満たしていく。
ベッドに倒れ込むと、スマホの通知音。
急いで画面を見ると、韓国国内で流れているネット記事を知らせる通知だった。
内容は俺とミンジョンの熱愛報道に尾ひれが着いたような内容ばかり。
SNSでは事実とは違うことも真実のように次々と上書きされていく。
そこに送られるコメントは、アンチ以上に何故かミンジョンと俺の交際を応援するような内容も目立った。
、、このニュース、ルカにもう見られてたら・・・
今更こんな事考えても仕方ないけど、自分の不甲斐なさを呪いながらスマホを投げつけると、着信が鳴った。
スマホをタップする指が震える、
「、、テヒョン?、」
テヒョン「、、ルカ!、その、、俺っ、、」
ルカ「一つだけ、、聞いてもいい?、あのニュースは本当なの?」
テヒョン「・・・・・・・ごめん、」
ルカ「、、っ、そうなんだ、、、わかった、」
それだけ言ってルカは、すぐに電話を切ってしまった。
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星空(プロフ) - 続きが楽しみです!テヒョンさんとミジョン?の関係がどうなるかがすごく気になります!! (2022年10月5日 16時) (レス) @page25 id: d8561d62a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Apple | 作成日時:2022年9月2日 0時