episode 61 埋まってく溝 ページ11
ナムジュンさんが投げかけた言葉にはっとした。
確かに早くお金を返して仕事を辞めて、ここを出て行くことが当初の目的で。
たった今、それを達成した私は。
誰にも縛られることなく自由な選択肢を自ら選ぶことが出来るんだ。
でも・・・
最近はこの仕事も楽しく思えてきて、いつの間にかこの場所に自分の存在意義を見出している自分がいた。
それに、ここにいればテヒョンの側に居られるから、、なんて不純な動機。
ルカ「私、、辞めませんよ。ここで引き続き働きます。なので、このおかねはちゃんと受け取ってくださいね?」
ジョングク「ルカ、、!ほんと!?、良かったぁ・・・」
ルカ「んー、ジョングク、、ちょっと苦しい、」
ほっと安心したような笑顔を浮かべるジョングクは、苦しいくらい抱きしめた。
ソクジン「ルカがこんなに言うんだしちゃんと受け取ろうか、、辞めないってわかっただけでも、、なんか安心した、」
ナムジュン「うん、、そうですね・・・ルカ、これからもよろしく頼むな^^」
、、久しぶりに見た。ナムジュンさんのえくぼ。
ジミン「ちょっとジョングガ!、いつまでルカに引っ付いてんだよ!」
ふくれっ面なジミンさんが、私を自分の腕の中に引き寄せる。
ジミン「てかジョングガとテヒョナばっか親しげに名前呼ばれててずるい、、俺のこともジミンって呼んでよ、、」
ホソク「確かに!俺とナムジュナもルカと同い年なんだし気軽に呼んでよ^^」
ソクジン「じゃあ俺は年上だからオッパって呼ぶ事!わかった?」
ユンギ「俺は別にどうでもいい。ルカの好きなように呼べば、」
いつになく騒がしいこの人たちの自然体ってこんな感じなんだなって、失礼ながら可笑しくて。
ルカ「、、ふふふ。笑 はい、わかりました。」
私たちはしばらく、初めに出来た溝を埋めていくように、お互いの話を続けた。
どこかまだ凍っていたものが少しずつ溶けていくように。
そんな中でも。時計の針の動きがずっと気になっていた。
未だメッセージも既読にならないまま、帰ってこないテヒョンを思いながら・・・
_________、
寝付けないまま、リビングで水を飲むと、玄関がこっそり開く音。
ルカ「、、おかえりなさい」
テヒョン「ルカ、、ただいま、まだ起きてたの?」
私を抱き寄せる体からは、知らない香りがした。
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星空(プロフ) - 続きが楽しみです!テヒョンさんとミジョン?の関係がどうなるかがすごく気になります!! (2022年10月5日 16時) (レス) @page25 id: d8561d62a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Apple | 作成日時:2022年9月2日 0時