episode 26 こんなに苦しい ページ26
※テヒョンside
初めてあの人と一緒に囲んだ夕食。
ユンギヒョンの言った通りあの人の作った料理はどれも美味かった。
無表情だったあの人もどこか嬉しそうにしていて、なんだ、そんな顔出来るんじゃんって。
・・・いや、俺たちがいけなかったんだ。
あの人にあんな顔をさせたのは俺たち。
最初に彼女を傷つけてしまったことを心底後悔してる。
今まで雇ってきたどんな女にも抱かなかった感情が俺の心を支配し始めて、苦しい。
そんな彼女は、今ジョングクの部屋に入っていった。
半ば強引にあの人の手を引いてたジョングクを見て、心の隅にドス黒い感情が沸々湧き上がってくるのがわかる。
俺の部屋と向かいのジョングクの部屋。
あの部屋でいま行われてる事を考えると苛々して。
堪らなくて、気持ちを落ち着かせるためにマンションの外に出た。
外の空気は頭の中と心の芯を一層ひんやりさせる。
ふと思い出す、彼女の過去を知った日と、初めて腕の中で抱いて眠った夜。
最初は嫌がってたけど、疲れたせいか頭を撫でながら鼻歌を歌ってあげると子供みたいにすんなり眠ったあの人。
テヒョン「、、、ごめん。ルカ、」
悲惨な彼女の過去を知らなかったとはいえ、浅はかで子供じみたことして。
綺麗な寝顔に謝罪なんてしてもどうしようもないけど、額にキスをしてぎゅっと抱きしめた。
ルカ「んっ、、、っして・・・・」
テヒョン「ん?、、どうした・・・?」
寝言、、か?
ルカ「・・・ヨンジェ、、」
俺の腕の中で彼女が呼んだのは、過去の男。キム・ヨンジェ。
寝顔に涙が一筋。
まだどこかであの男の幻影に苦しめられてるのか・・・?
あんなに酷い仕打ちにあって。平気なはずがない。
そんな強い人間なんて、きっといないんだ。
指で涙を掬って、小さく寝息を立てる彼女を見つめた。
この時、思ったんだ。
テヒョン「大丈夫だよルカ、これからは俺が側にいてあげるから・・・」
元彼を責める資格なんて俺にもない事はわかってる。
簡単に許してもらえるとも思ってない。
それでも。どんな形でも。
ルカが寂しい思いをしないように。
ひとしきり想いに浸ったところで家に戻ると。
ルカ「、、テヒョンさん、」
乱れた髪の毛と服を手で押さえてジョングクの部屋から出てきた彼女を見て。
思わず腕を掴んで自分の部屋に連れて入った。
彼女から香る、ジョングクの香りに嫉妬して。
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Apple(プロフ) - おじゃるまるさん» ありがとうございます(*^_^*)読んでくださり嬉しいです!!更新頑張りますm(_ _)m (2022年9月1日 17時) (レス) id: 384a6159fe (このIDを非表示/違反報告)
Apple(プロフ) - Kojima-Yurinaさん» コメントありがとうございます!!読んでくださって嬉しいです☆更新頑張ります(*^^*) (2022年9月1日 17時) (レス) id: 384a6159fe (このIDを非表示/違反報告)
Apple(プロフ) - ぱせりさん» 読んでくださってありがとうございます!!嬉しいです(*^^*)更新頑張りますのでよければ続きもお楽しみくださいm(_ _)m (2022年9月1日 17時) (レス) id: 384a6159fe (このIDを非表示/違反報告)
おじゃるまる(プロフ) - おもしろすぎます!!更新楽しみです(o^^o) (2022年8月30日 22時) (レス) @page48 id: 3c8b97a1b0 (このIDを非表示/違反報告)
Kojima-Yurina - Apple様。初めましてm(*_ _)mこのお話凄く面白いです。続き楽しみにしています。頑張って下さい‼︎٩( 'ω' )و応援しています‼︎ (2022年8月21日 7時) (レス) @page38 id: 3d3291bd67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Apple | 作成日時:2022年7月31日 21時