episode 201 Returning to Japan ページ1
足取りも軽く家に帰ってクローゼットの奥に閉まってたシザーケースを引っ張り出す。
今日のユジンとジェギョンさんを見てて無性に触れたくなったから、
シザーを手に取って見ると少しだけまだ痛みが走った。
まだ早いのかな、、、でもこのままじゃアルバム制作までにギターもろくに弾けないなんて嫌だ、
シザーをしまってオッパから貰ったギターを出してみる。
汚れを知らない、白い真っ新なギター。
適当なコード進行で弾いてみると、やっぱり動きがぎこちなくて、
カスミ「練習あるのみだ、、、よし！」
そう独り言を呟きながらしばらくギターに触れてると、玄関が開く音がした。
ﾕﾝｷﾞ「ただいま、ギター弾いてたんだな＾＾」
カスミ「おかえり＾＾ うん！でも全然ダメ、制作期間までになんとか間に合わせる、絶対！ご飯作るね＾＾」
キッチンへ向かおうとする私に優しく寄り添ってくれるユンギ、
ﾕﾝｷﾞ「言っただろ？無理はするな、、、ちゃんと休む事も大事なんだから、、、」
ユンギが着てるライダースから香水の香りとほんのりコーヒーの匂いが漂う。
一番落ち着くユンギの匂いに包まれて思わず溜め息が漏れる。
カスミ「あのねユンギ、、、この機会に一度日本に帰ろうかと思ってるの、すぐ帰ってくるから。きっと日本でもネットニュースとかに流れただろうし、お父さん達心配してると思うから元気な顔見せてあげたいの＾＾」
しばらく黙った後、、、
ﾕﾝｷﾞ「俺も一緒に日本に行く、」
カスミ「ユンギも！？、いや一緒に帰れるのは嬉しいけど、、、でもダメだよ、、、ユンギが日本に来たら大騒ぎだよ！！汗」
ﾕﾝｷﾞ「カスミが心配だし、大騒ぎになるってちゃんと手配した飛行機に乗れば大丈夫だろ。それに、ご両親にも会いたいし、、、ダメか？」
少しご語尾を強めて話すユンギ、こうなると絶対引き下がらないな。笑
カスミ「、、、わかった＾＾ユンギが来てくれたらお父さんもお母さんも喜ぶよ＾＾」
そういえばユンギのご両親とは釜山で会ったきりだ、、、
また会いたいなぁ、、、
あれから少しして日本に帰国する旨をパン社長や皆に知らせた。
ユンギも楽しみにしてくれてるみたい。
出国当日、空港で帽子を深々被って久しぶりの帰国にドキドキしてる私に、誰か声を掛ける。
「久しぶりね、カスミさん＾＾」
、、、心臓止まるかと思った。
だって、ユンギのご両親とクムジェさんがそこにいたから、、、
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作者名：Apple | 作成日時：2022年6月4日 1時
