episode 160 You are not there ページ10
画面いっぱいに写ってるそれは、紛れもなく私の顔もヒョジンさんの顔もしっかり確認できる。
ﾕｼﾞﾝ「これさっきのじゃない！？ 俺近くに怪しい人いなかったか聞いてくるから！」
カスミ「一体なんなの、、、誰がこんなこと」
SNSの拡散は恐ろしいほど速くて、私のアカウントにもヒョジンさんのファンやBTSのファンからの批判が殺到していた。
《ユンギの次はヒョジン？ありえない》
《カヒってそんな人だったんだ、、、ショック》
《軽い女だな》
鳴り止まないスマホの通知に苦しくなって、スマホの電源を切った。
何がどうなってるの、、、？
カスミ「一度会社に帰らなきゃ、、、オッパ、ユンギはどこ？」
ﾊﾝｷﾞｮﾙ「撮影が終わってすぐBTSのマネージャーさんに呼ばれて行ったよ、事務所で会えるとは思うから心配するな、」
震える手を落ち着かせてなんとか着替えを済ませた。
ヒョジンさんはこの事に気づいてるだろうか、、、
はやく皆の誤解を解かないと。
カムバックステージで共演して、一緒に写真を撮ったくらいで彼とは本当に何もないのに、、、
ちゃんとユンギの顔を見て話したい。
ﾊﾝｷﾞｮﾙ「大丈夫か、、、？」
ごめんねオッパ。私がしっかりしないといけないのに。
ただ今は気持ちが追いつかなくて、何も考えられない。
力なく俯く私の頭を撫でて、ただ側にいてくれるオッパの優しさに涙が出る、
カスミ「もうわかんないよっ、、、オッパ、、ッ、」
ただ辛くて、苦しくて。
ユンギ、、、どんな事があっても私の側にいてくれるんじゃなかったの、、、？
どうして今、側にいてくれないの、、、？
Big Hit事務所＿＿＿＿＿＿＿、
泣きじゃくった顔をなんとかメイクで誤魔化してパン社長のもとに急いだ。
自分がこんなスキャンダルまがいな事に巻き込まれるなんて、、、
デビュー前の自分に教えてやりたい。
カスミ「パン社長、、、SNSご覧になりましたか？」
ﾊﾟﾝPD「あぁ、、、でもあんな写真がなんだ？君の価値はあんなゴシップで下がるほど安いものじゃない。私が一番わかってる。だからカスミは今まで通り活動を続けるんだ、いいね？ 身に覚えのないものは潔く言ってやればいい！、君はそんなに弱い人間じゃないはずだ」
優しく微笑むパン社長。
そうだ、、、ここで泣いても相手の思う壺だ。
誰の仕業か知らないけど、私は絶対逃げない。
社長の力強い言葉がそっと背中を押してくれたみたいだった。
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作者名：Apple | 作成日時：2022年4月22日 0時
