episode 187 Where miracles happen ページ37
昨夜はほとんど眠れなかった。
急遽決まった外出が楽しみな感じがしたのは、子供が遠足前に眠れなくなる感覚と同じだ。
でもそれ以上に、、、
ユンギさんと二人で出掛けられるのが嬉しくて。
持ってきてもらった洋服の中で一番おしゃれな物を選んで、久しぶりにメイクもしてみた。
利き手がまだ痛んで時間がかかってしまったけれど、入念に準備する。
＼ｺﾝｺﾝ／
ﾕﾝｷﾞ「カスミ？、迎えに来た、、歩けるか？」
手を差し伸べてくれるユンギさんは、パーカーにデニムのシンプルな服装だけどすごくおしゃれでカッコいい。
本当は毎日のリハビリのおかげで歩けるけど、すぐにユンギさんの手を掴んだ。
カスミ「ありがとうございます。ユンギさん＾＾」
病院の裏口に停めてあったユンギさんの車に乗り込むと、ほんのり香る甘い香り、、、ユンギさんの匂いと同じ。
ﾕﾝｷﾞ「家に向かう前に、少し付き合って？」
車内のBGMは私も大好きな海外のアーティスト、
自然に鼻歌が出ると、隣でユンギさんも鼻歌を歌ってる。
視線がぶつかってお互いに笑い合う、
柔らかい空間の中、ただ幸せな気持ちに浸りながらユンギさんの横顔を見つめていた。
ﾕﾝｷﾞ「ちょっと待ってて、」
車を停めてどこかへ行ってしまった。
ここ、、、前よく通ってた駅前だよね。
＿＿＿＿＿数分後、紙袋を持って帰ってきたユンギさん。
カスミ「あ、、、良い匂い、」
ﾕﾝｷﾞ「はいこれ、カスミが好きなやつ、」
大好きなキャラメルマキアート、しかもお気に入りのお店の！
カスミ「嬉しい！ありがとう＾＾ ユンギさんもここのコーヒー好きなんですね＾＾」
ﾕﾝｷﾞ「、、、ああ。カスミ熱いから気をつけてな」
一瞬だけ悲しげは顔をしたユンギさんは、あの時のジョングクさんと一緒に見えた。
その表情を見てまた自分がどうして大切に想ってた人たちを忘れてしまったのか情けなくなる。
ごめんなさい、ユンギさん＿＿＿＿＿
ﾕﾝｷﾞ「着いたよ、一緒に降りよう」
ユンギさんと一緒に車から出ると、辺り一面に綺麗な花が咲き乱れてた。
カスミ「わぁ、、、！すごい綺麗、、、」
空気も澄んでて風がほんの少し冷たいけれど心地良い、、、
カスミ「こんな綺麗な場所、初めて来ました！連れてきてくれてありがとうございまっ、、、」
言い終わる前に、私の腕を掴んで体を引き寄せたユンギさん。
ﾕﾝｷﾞ「、、、いまここで、奇跡が起きればいいのに、」
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作者名：Apple | 作成日時：2022年4月22日 0時
