彼女は傷つかない５［BTS］ (ページ6)

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episode 206 重なる鼓動ページ6

どうしよう、、、顔が熱い。

ただ「好きだよ」って伝えようとしたのに、「愛してる」なんて。

思わず口にした自分自身に驚きながら、心臓の音は加速していくばかり。

恥ずかしさを紛らわすように、ミンギュの髪を撫でて抱きついた。

ﾐﾝｷﾞｭ「、、ヌナ、ちゃんと顔見せてよ」

ルカ「、っ、、ダメ、ちょっと今は、、恥ずかしいからっ、、」

ﾐﾝｷﾞｭ「じゃあ、、、実力行使しかないな、」

ルカ「え？、、、っ！、、ちょっと、、、」

力の強いミンギュに敵うはずもなく、すぐに腕を解かれて体ごとミンギュの中に収まるしかない。

ﾐﾝｷﾞｭ「あっ、、本当だ！顔赤いね。笑」

ルカ「、、、年上を揶揄わないの。これでもその、、、頑張って告白したんだからね、」

ﾐﾝｷﾞｭ「、、嬉しい、、、ヌナ、」

ぎゅっと抱き寄せられて、私はミンギュに身を委ねるだけ。

多く深呼吸をすると、甘くて柔らかい匂いに包まれた。

ルカ「、、ミンギュ、、苦しいよ、」

ﾐﾝｷﾞｭ「あ、、ごめんっ、、加減できなくてつい、、、ヌナ、、、俺のどこを好きになってくれたの？」

ルカ「」、、ぇー、、今聞くの？笑」

ﾐﾝｷﾞｭ「ふふ＾＾ヌナが可愛くて意地悪したくなっちゃった。笑」

悪戯っぽく笑うミンギュの無邪気な笑顔に、私も笑顔になる。

彼のその笑顔を守りたい。

そう思ったらまた尚更、体は自然と彼を包み込むように。

ﾐﾝｷﾞｭ「、、ヌナの事、、俺が守るからね。だから、、、俺から離れないで、、側にいて欲しい、、、」

ルカ「うん、、、大丈夫だよ、、離れてなんていかない、」

ミンギュの頬を撫でながら、初めて出会った夜の事を思い出していた。

酔っ払いに絡まれた私を助けてくれたミンギュ。

落とした定期券を届けてくれて、最初はミンギュの半ば強引なペースに戸惑っていたけれど、、、

いつからかそんな彼を想うと、愛しい気持ちでいっぱいになった。

ﾐﾝｷﾞｭ「、ヌナ、、綺麗だよ、」

初めてご飯を食べに行った時も、そう言ってくれたね。

あの時は怪訝そうに思っていた。その言葉も。

今はその一言で、心がふわふわする。

見つめ合って数秒。お互いの心臓の音が重なる手前。

ﾐﾝｷﾞｭ「、、、キス、、していい？、」

一層強く跳ねた鼓動を抑えることは出来なくて。

彼からのキスを待たず、自分から唇を重ねていた。

柔らかい唇は一度触れ合ってしまえば、もう引き返す事を知らない。