彼女は傷つかない５［BTS］ (ページ24)

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episode 224 夢だったらページ24

ジョングクと名乗るこの人は、特別怪しい所がある訳でもなく。

目の前で美味しそうにパフェを頬張っている。

右手から見え隠れするタトゥーとのギャップのせいか、小動物みたいに可愛い顔が余計に強調されて。

ルカ「またクリーム付いてる、、、」

ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「え？どこ？わかんないから取って＾＾」

ルカ「、、、はぁ。しょうがないなぁ、、、って、わざとやってません？」

ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「ふふふ＾＾違うよー笑ルカも食べる？」

ルカ「、、遠慮しときます、これだけで。」

つい彼のペースにつられて此処にきたけど、呑気にコーヒーを飲んでる場合じゃない。

聞きたいことが沢山あるんだから。

ルカ「あの、、、ジョングクさんは、どうして私の事を知ってるんですか？私たちはその、、どんな関係だったんですか？」

私の投げた問いかけに、大きな瞳は一瞬で曇っていく。

ルカ「、、こんな話、可笑しいって思われるかもしれないけど、頭の中でどこかの記憶がないんです。一部だけ抜け落ちたみたいな。その前後も曖昧なままで、、、もしかして。ジョングクさんなら何か思い出すきっかけになるかもしれないって、、、」

コーヒーを啜ったジョングクさんは、深く深呼吸をして私の手を取った。

ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「、、そうだったんだ。じゃあ無理に思い出す必要はないよ。でもね、、、ルカ。俺はルカがずっと好きだった。今でも、、、この気持ちが変わったことは1ミリもない。ずっと探してたんだ。まさかこんな所で会えるなんて、、、俺、、、すっごく嬉しいっ、、」

白い頬は薄紅色に染まって、真珠みたいな涙が一筋溢れる。

ルカ「ジョングクさん、、」

ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「やめて、、、ちゃんと前みたいに、ジョングクって呼んで。ルカ」

ルカ「、ジョン、、グク？」

ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「っ、、ルカ、これ、夢じゃないよね？」

ジョングクはそう言って私を抱きしめて、何度も頭を撫でた。

私はこんなに大切に想ってくれていた人の事も全部忘れてしまっていたのか。

でもごめんね。ジョングク、、、

私には、、、

ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「今すぐにとは言わないから、、、またルカと一緒にいたい、」

ルカ「、、ごめんなさい。私にもいるの、大切な人が」

ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「、、、え、」

私の大切な人はミンギュ。

なのにどうして、傷ついたジョングクの目を見て後悔したんだろう。