episode 221 親友の嘘 ページ21
※ｼﾞｮﾝｸﾞｸside
俺の放った言葉は、どうってことないただの話題の一つとして、何の変哲もないものだ、、、普通だったらね。
何でもないことならいつも通りに返事をして俺の目を見て話してくれるよな？
なのにミンギュは、グラスに浮かぶ氷を眺めて、テーブルについてる水滴ばかり気にしてる。
ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「、、、あの花屋の人、」
ﾐﾝｷﾞｭ「、、ああ、あの店員さん？何？それがどうかした？」
ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「、、お前、わかんないの？、、」
ﾐﾝｷﾞｭ「、、え？何が？」
ｶﾞﾀﾝッ！！
自分でも驚いてしまった。
気づいたら親友の胸倉を掴んで詰め寄って、ミンギュの目には酷い形相の哀れな俺が映っている。
ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「どうして、、、何も言ってくれなかった？、、あの人は、、俺のっ、」
ﾐﾝｷﾞｭ「、、、ジョングガ。あの人はお前の想ってるルカさんじゃないよ、」
ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「、、え？、、それってどういう、、」
ﾐﾝｷﾞｭ「そのまんまの意味だよ。彼女はルカさんじゃないって事。」
そんなはずない、、、あれは確かにルカだ。
そんな見え透いた嘘つくなよ、ミンギュ。
俺に掴まれた胸元を整えて席に座り直したミンギュは、普段通りの落ち着きを取り戻していた。
まるで何か憑き物でも取れたかのように。
ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「、、、あんなにルカに似てる人が他にいる訳がないっ、、、お前には前に写真で見せただろ？、直ぐに気が付かなかったのか？」
ﾐﾝｷﾞｭ「、、、ジョングガ、こんなこと言いたくないけどもう諦めた方がいいと思う。あの彼女の事が忘れられないのはわかるけど、」
ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「わかってないよっ！、、、誰も何も、、お前もわかってないっ、、」
ﾐﾝｷﾞｭ「、、、そうやって前に進まずにいて、自分を苦しめてるのはお前じゃないの？、、そんなお前の顔、もしルカさんが見たら悲しむぞ、、、」
俺は何も言い返せなかった。
俯いたままただ時間ばかりが過ぎて、頼んだビールもぬるくなって俺の心と共に炭酸の泡も小さくなってった＿＿＿＿＿＿＿＿、
それから少し経った夜。
会社からの帰り、真っ直ぐ帰路に着くのも寂しくて、飲み屋さんを探しながら歩いていた時、いきなり誰かとぶつかって。
ﾄﾞﾝｯ！
「うわっ！、、ちょっと気をつけろよ、、、っ、、え？」
「、、ごめんなさい、」
ｼﾞｮﾝｸﾞｸ「、、、ルカ、、？」
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作者名：Apple | 作成日時：2023年7月24日 10時
