彼女は傷つかない５［BTS］ (ページ19)

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episode 219 自分の正体はページ19

「、、、えっ、、？」

さっきまで笑顔だったジョンハンとは全く正反対の。

冷たくて鋭い視線が私の心に暗い影を落としていく。

どうして、、、？

あんなに優しく接してくれた彼と違いすぎて頭の中が混乱した。

ｼﾞｮﾝﾊﾝ「、、ごめんね？、別にヌナのことが嫌いなんじゃないよ。だけど、、、これがミンギュの為なんだ、」

ルカ「私と一緒だったら、、、ミンギュは不幸ってこと、、？でもっ、、私たちはっ、、」

ｼﾞｮﾝﾊﾝ「愛し合ってるって、、、わかってるよ。でも俺は許せない。ヌナ、、、いやルカさん。貴方とミンギュは一緒にいるべきじゃないよ。面倒なことに大切な仲間を巻き込みたくないんだ、」

わからなかった。

ジョンハンは明らかに私を厄介な女だと位置付けているみたいだけど。

ルカ「私、、、何か気に障るようなことしたかな？、、本当にわからないから教えて欲しいのっ、、」

勢いに任せて放った言葉と同時に、ついジョンハンに縋り付くように迫っていた。

だって私は、ミンギュを愛してるから。

それに何か誤解があるのなら、今すぐ弁解する必要がある。

ｼﾞｮﾝﾊﾝ「、、はぁ、ヌナは困った人だね。そんな目で俺を見て、、、」

そう溜め息を吐いたジョンハンは、急に体を引き寄せてソファに押し倒そうとした。

ルカ「、っ！！、、ジョンハンっ、、ちょっとっ、、はなっ、、」

ｼﾞｮﾝﾊﾝ「その目でBTS先輩達も誑かしたの？、、俺、、、もう全部知ってるんだよ、、、ヌナのせいで会社中大変なことになったのに知らん顔？、、」

ルカ「、、え、、、BTS？、、」

どうして今、彼らの名前が出てくるの？

私は、、、一体何をしたの、、、？

ｼﾞｮﾝﾊﾝ「シラをきるつもり？、、、じゃあもういいや。既成事実さえ作れば、終わりにするしかなくなるんだから、、」

耳元で低く囁いたジョンハンは、私の頬に触れて唇を近づけようとする。

嫌だ、、、ミンギュっ、、、

唇同士が重なる前に、私はジョンハンを突き飛ばした。

ルカ「、、ごめんなさい、」

部屋を飛び出した私は、気がつくと宿舎を出て走っていた。

ルカ「はぁ、、はぁ、、」

怖かった。

ジョンハンは本気で私とミンギュが別れることを望んでいて。

そして私は、過去に過ちをおかした。

私は一体、、、何者なんだろう。

震えが止まらない指先を見つめながら、溢れる涙にただ打ちひしがれた。